代表取締役社長も務めることでスタッフへの感謝も深まった
――「テニミュ」以降も、途切れることなく人気舞台に出演する一方で、映像作品にもコンスタントに出演するなど順風満帆な印象があります。ご自身の実感はいかがでしたか。
荒牧 自分自身、デビューから順調に行かせていただいている実感はありました。いろんなご縁があって、人気作品にもたくさん出させていただきました。母親が不安に思っていたようなこともなく、最初からバイトもせずに役者に打ち込めたので、運も良かったなと思います。
――ターニングポイントになった作品を挙げてください。
荒牧 いろいろあるんですが、より多くの方に僕のことを知ってもらえたという意味では舞台『刀剣乱舞』シリーズです。先輩で知名度のある方々が名を連ねている作品なので、そこに加えていただけるのはうれしかったですし、たくさんの学びがありました。
――舞台ならではのやりがいはどういうときに感じますか。
荒牧 基本的に映像は順撮りではないことが多いじゃないですか。いきなり初日にクライマックスを撮ることもざらにあるので、自分の中でベストは尽くしているけど、どうしても後悔してしまう部分があるんです。でも舞台は最初から最後まで、物語に沿って演じることができるから、すごく楽しいんですよね。
――独立されて、現在は個人事務所「Pasture」所属の俳優であり、代表取締役社長も務めています。
荒牧 俳優は板の上で全力を尽くすだけだと思って活動してきたのですが、社長というポジションに就いたことで、それまで知らない世界に触れる機会も増えました。たとえば舞台のパンフレットを作るにしても、編集をする方、デザインをする方、印刷をする方など、たくさんの方が関わります。社長をやるまでは、そのことを意識できなかったんですよね。それによってスタッフさんへの感謝も深まりましたし、感謝を持つことの大事さを痛感しました。
――大学で学んだことも活きていますか?
荒牧 どうなんでしょう……。一応、経済経営を学んだので、多少は活きているのかもしれませんが、大学の授業はほぼ忘れてしまったので、また一から学んでいます(笑)。
――最後に「Club ドーシャ」の見どころをお聞かせください。
荒牧 今回はClub キャッテリアのライバル店「Club ドーシャ」に主軸を置いて、そこで働くシャム(田中涼星)とスコティッシュ(廣野凌大)をメインに据えて物語が展開していきます。前回と同じキャストなので、どのように物語を描いていくかは悩みどころでした。それぞれのキャラクターの過去を深掘りするという方法もありますが、今回は未来に進んでいく話にしようと。4月のドラマで、ドーシャ側のキャラクターが独立したというエピソードがあったので、その独立に触発されたシャムとスコティッシュが「No.1とは?」「独立とは?」をどう考えていくかに重きを置いて展開していきます。前回の空気感を大切にして、お客さんと一体感のあるお祭りのような舞台にしたいですし、シャムとスコティッシュの人間性や内面的な部分にスポットを当てて、物語に深みを出しているので、そこも楽しんでもらいたいです。
Information
Stray City シリーズ「Club ドーシャ」
【大阪公演】
2024年8月15日(木)〜8月18日(日)
サンケイホールブリーゼ
田中涼星 廣野凌大
石川凌雅 福澤 侑 泰江和明 持田悠生
立花裕大 荒牧慶彦
脚本:かが屋
脚本・演出:末原拓馬(おぼんろ)
企画・プロデュース:荒牧慶彦
音楽:廣野凌大
振付:福澤 侑
配信情報
毎日配信を「シアターコンプレックスTOWN」にて実施中!
https://www.theater-complex.town/ja/ppv
大阪大千穐楽日はHuluで!
https://www.hulu.jp/store/stray-city-series-club-de-chat
PHOTOGRAPHER:YU TOMONO,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:鈴木りさ,STYLIST:ヨシダミホ