一番念頭にあったのは“ブレない”ということ

――初めて「ゴーストヤンキー」の脚本を読んだときは、どんな印象を持ちましたか。

石川凌雅(以下、石川) マンガを読んでいるような感覚で、どんどん次の展開が気になりながら読み進めていきました。ドコメディーなんですが、すごく熱い部分もあって、未知の領域がたくさん広がっていくような感覚があって。役どころで言うと今まで経験のない幽霊役で、しかもヤンキーだから、どういう役作りをしていけばいいんだろうというのと同時に楽しみな気持ちも大きかったです。

――石川さんが演じるバーチ(千葉丈助)は、生前は昭和のヤンキー「わんぱく団」のリーダー的存在でしたが、死後はわんぱく団と敵対する「暴霊族」に加入して副総長を務めています。

石川 バーチは謎多きキャラクターで、主人公・風町トゲルにとって味方なのか敵なのか分からないところから始まります。役作りも、最初は不気味さを漂わせて、観ている人たちに敵かなと思わせたら勝ちかなと思っていました。暴霊族に加入したのも理由があって、自分の信念に従って動いているんですよね。誰かに頼らず、悩みながらも一人でじっくり考えて、それに従って行動するというところから役作りはスタートしました。

――強くて存在感のあるオーラを醸し出すために意識したことはありますか。

石川 一番念頭にあったのは“ブレない”ということです。多くを語らず、背中で見せていくみたいな。それが完璧にできていたかは分からないですけど、目線から息遣いまで、ブレないことを意識しました。僕自身はバーチのように寡黙じゃないし、いつもニコニコしているようなタイプなので、そういう意味では正反対のキャラクターでした。

――現場の雰囲気はいかがでしたか?

石川 タイトなスケジュールだったんですが、とても風通しの良い現場で、スタッフさんとのコミュニケーションもたくさん取れました。監督もアイデアを汲んでくださる方で、たとえば髪色やアクセサリーを提案すると、僕の意見を尊重してくださるんです。一方でワンカットワンカットこだわって撮影しているのも伝わってきました。役者同士の仲もすごく良くったので、クランクアップしたときは達成感よりも、寂しいという気持ちが大きかったです。

――風町トゲルを演じた柏木悠さんの印象はいかがでしたか。

石川 ちょうど年齢が10歳違うんですけど、すごく堂々としていて。悠のほうから素で接してくれたので、初対面のときに超えなきゃいけない障壁が一切なかったですし、そういう関係性はお芝居にも少なからず影響してくるので、悠に助けられた部分は大きかったですね。

――ドラマの見どころをお聞かせください。

石川 バーチを演じながら、幼少期の記憶や、学生時代の思い出が蘇ってきたんです。視聴者の方にも、笑いあり涙ありのドラマを楽しみつつ、そういう懐かしさみたいなものを感じていただけるとうれしいです。