GAKUーMCにとって、サッカー・旅・音楽とは?

――もちろん思い入れの強い曲ばかりだとは思いますが…、特に思い入れの強い曲を1曲挙げるとしたら、どの曲になりますか?

GAKU RHYMESTERとの曲はもちろんすごく思い入れが強いですし、最後にあの曲ができたからこそアルバムが完成できたという思いもあるんですけど、やっぱり、「晴れたらみんなで」でしょうかね。アルバムの中では、最初に作り始めた曲で、まさに緊急事態宣言中の誰とも会えない時期に部屋で作り始めました。その後、MUSIC VIDEOにはZoomで皆さんがコーラスを入れてくれていて、最初はポツンと1人で撮影したんですけど、中村憲剛さんや本田圭佑さんといったプロサッカー選手がリフティングやトレーニング動画を送ってくれたんです。あの頃の僕らは繋がりたくても繋がれなくて…。“晴れたら”というのは、天候のことではなくて、このパンデミックが去ったら、“みんなでサッカーしたいよね”、“みんなでライブしたいよね”という思いが込められています。最近のライブで歌っていても、辛かったあの時期のことを色々思い出してしまいますね。

――その他にも、今回のアルバム制作で印象に残っていることはありますか?

GAKU 「Under the same sky」の編曲を担当してくれた岩崎慧(セカイイチ)の存在も大きかったです。今、本当に音楽プロデューサーとしても脂が乗っている彼との作品作りは刺激的でした。結構ダメ出しもされましたよ(笑)。最近、まわりにダメ出ししてくれる人がなかなかいなかったので、すごく新鮮でした。今回初めてでしたけど、セカイイチの作品はよく聴いていたので、一緒に曲を作れて嬉しかったです。

――アルバムリリース後には、ツアーも控えているわけですが、GAKUさんにとってライブはどんな場所、どんな時間でしょうか?

GAKU 今回は皆さんが参加しやすいように週末を中心に選んで、全国6ヶ所で開催するんですけど、僕は自分の活動の中でライブが一番好きです。レコーディングも好きなんですけど、地味なんでね(笑)。もちろん皆さんの顔を思い浮かべて、会うことを想像しながらレコーディングしていますし、やっぱりライブを目的に活動しているので、今回のツアーも是非観に来ていただきたいです。

――今回は25周年ということで、集大成的な思いもあるのでしょうか?

GAKU 僕ももちろん25年間の楽曲には、それぞれ思い入れがあるんですけど、古い曲が好きなファンの方もいらっしゃると思いますし、友達に教えてもらって最近の僕から入ったという方もいっぱいいると思うので、誰にでも楽しんでもらえるように工夫しながらいつもセットリストは考えています。誰も置いていかないようなライブにしますし、25年分の重みというか、凄みというか、そういう部分もライブでは伝えていきたいなと思っています。とにかく来てくれた人全員を楽しませるようなライブを25年かけて培養してきましたので、期待していてください。ちなみに、先程の“master of ceremony”は、もともとはラップが上手い人のことを指しているわけではなく、セレモニーのマスター。式典=ライブのマスターという意味なわけなので、ビシッと仕切ってみせます。

――改めて、サッカーがあって、旅があって、そして、音楽があるわけですが、GAKUさんご自身ではそれぞれをどう位置付けているのでしょうか?

GAKU 僕の中では明確に全てはステージのためにあるものです。サッカーをやっているからこそ、ステージでも走れたり動けたりするわけですし、サッカーをやっているからこそ、様々なジャンルの人やクリエイターとも出会えたり、アイデアが降ってきたりもするわけですし、サッカーは完全にステージのために続けていると思っています。そして、旅もそうですよね。旅に出た時の気持ちがステージでのトークにも繋がっていきますし、旅先で撮った映像はMUSIC VIDEOにもなっていきますし、つまりは、全部が音楽とステージに繋がっていると思っています。

――それでは、最後の質問です。25周年という節目を経て、この先、どんなことに挑戦したいですか?

GAKU ギターを持ってからラップが上手くなったということもあるので、単音楽器を持ったらどうなるんだろうか、もしかしたら、もっと上手くなるんじゃないかと思って、最近トランペットを始めたんですけど、それも今どんどん面白くなってきているので、またさらにラップが上手くなっていくような気がしています。本職のラップではもちろん、これからも自分だけの方向を突き詰めていくんですけど、ただただマニアックな方向にいくのではなく、色々なことに挑戦しながらバランスをとっていきたいと思っています。やっぱり、何かに挑戦し続けることが好きだし、挑戦することを探すのも楽しいし、色んな仲間と共にまた新しい景色を見せられるようにこれからもがんばります。

Information

<RELEASE>
New 10th Album / 25th Anniversary Album
「Master of Ceremonies」
2024.10.2 Release
TFCC-81097 ¥4,000(tax in)

1.Under the same sky
2.フライヤー feat. RHYMESTER
3.What’ s real ?!
4.いますぐにまっすぐに
5.そしていつか風になれ
6.それでも日々は続く session with YoYo the “Pianoman”
7.骨 ピンチこそがチャンス
8.自由奔放
9.人生にキャンピングカーを
10.僕は忘れない
11.Drive and Live ~Today is the Day~ feat. 東田トモヒロ
12.晴れたらみんなで

<LIVE>
【タイトル】
GAKU-MC LIVE TOUR 2024『Master of Ceremonies』

【日時・会場】
■2024年11月3日(日)【静岡】LIFE TIME open17:00 /start 17:30
サンデーフォークプロモーション静岡
054-284-9999 (月〜土12:00〜18:00)
http://www.sundayfolk.com

■2024年11月4日(月・祝)【大阪】Yogibo HOLY MOUNTAIN open15:30 /start 16:00
キョードーインフォメーション
0570-200-888(11:00~18:00(日曜祝休) )
http://www.kyodo-osaka.co.jp

■2024年11月10日(日)【宮城】誰も知らない劇場 open17:00 /start 17:30
誰も知らない劇場
https://www.edward.co.jp/theater/

■2024年11月15日(金) 【北海道】PLANT open18:30 /start 19:00
PLANT
https://www.plant-ent.com

■2024年11月24日(日) 【福岡】ROOMS open17:00 /start 17:30
BASE CAMP 092-406-7737(平日12:00〜17:00)
https://basecamp.jp.net

■2024年11月30日(土) 【東京】浅草花劇場 open16:30 /start 17:30
MIFA info@mifa.co.jp

【チケット】
前売料金 / 自由席 : ¥6,500 (税込・別途ドリンク)
学(GAKU)割料金 / 自由席 : ¥3,500 (税込・別途ドリンク)
販売制限:3歳以上はチケットが必要/入場に関する年齢制限なし
注意事項:客席を含む会場内の映像・写真が公開されることがありますので予めご了承ください。
学割チケットは当日受付にて学生証の提示をお願いします。

<チケット先行>
▪️プレリザーブ先行
受付期間 : 9月24日(火)10:00 〜 10月7日(月)23:59まで
https://w.pia.jp/t/gakumc-tour24/

GAKU-MC

東京都出身。アコースティックギターを弾きながらラップする日本ヒップホップ界のリビングレジェンド。1992年にヒップホッグループ・EASTENDを結成し「Beginning of The END」でCDデビュー。1994年にEASTEND X YURI名義で発表した「DA.YO.NE」がミリオンセラーを達成する。1999年に「僕は僕で誰かじゃない」でソロデビュー。2024年10月にソロ活動25周年を記念したアルバム「Master of Ceremonies」をリリースし、11月に全国ツアー「GAKU-MC LIVE TOUR 2024『Master of Ceremonies』」を行う。GAKU-MCの活動の傍ら、音楽とフットボールを通じて人々をつなげることを目的とした団体MIFA(Music Interact Football for All)を立ち上げ、明治安田Jリーグ月間表彰選考委員会の特任委員に就任するなど日本サッカーの発展にも貢献。桜井和寿(Mr.Children)とのユニット・ウカスカジーとしても活躍している。

PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:ATSUSHI OINUMA