初センター村山彩希、「なんてったってアイドル」の歌詞に共感
――今回のアルバムコンセプトは“アイドルタイムマシン”ということで、メインビジュアルの衣装もそれぞれタイムトリップしていますね。まずは、ご自身の衣装のポイントなどに触れながら自己紹介をお願い致します。
秋山由奈(以下、秋山) 18期研究生の秋山由奈です。私は原宿系ファッションを担当しました。普段あまり着ないようなポップでカラフルな衣装で、髪型もツインテールにしたんですけど、皆さんから「似合うね」と言っていただけて嬉しかったです。
水島美結(以下、水島) 17期生の水島美結です。私が担当したのは、60年代から70年代に流行ったヒッピーファッションです。ターバンを頭に巻いています。お気に入りのポイントは羽根のイヤリングなんですけど、大きめのイヤリングだったので顔が小さく見えて嬉しかったです(笑)。
千葉恵里(以下、千葉) ドラフト2期生の千葉恵里です。私は80年代のバブルファッションを担当させていただきました。ピンクのパステルカラーのセットアップで、髪の毛を巻いたり、パンプスを履いたりしています。中学生の頃の私服みたいな感じもあったので、自分の昔のことを思い出して懐かしかったです。
小栗有以(以下、小栗) 小栗有以です。私は赤文字系ファッションを担当しました。ポイントは横長の小さいバッグなんですけど、今またこういうバッグが流行っているんです。実はこのバッグは私達の衣装を手掛けてくださっているスタイリストさんの私物で、当時のLOEWEなんですけど、時代は回っているんだなと感じましたし、ブランドの歴史も感じることができて改めてファッションって面白いなと思いました。
――ありがとうございます。それぞれお気に入りのポイントを見つけて、楽しんでいる様子が伝わってきました。そんな中、村山さんの衣装は?
村山彩希(以下、村山) はい。13期生の村山彩希です。私はセーラー服を担当させていただきました。正直まわりのメンバーがみんな大人っぽい衣装だったので、年齢的にも大丈夫かな?と思ったんですけど、今回は渋谷のスクランブル交差点をイメージしたシチュエーションでしたし、AKB48は常に青春なので、逆に唯一無二のセーラー服という衣装でのセンターを楽しませていただきました。
――実際に、着てみていかがでしたか?
村山 まさかセーラー服を着るとは思ってもいなかったです。自分もそろそろ大人だという自覚もあるので(笑)。でも、このタイミングでセーラー服を着られるというのもアイドルだからこそできることなのかなと思って、タイムトリップを楽しみました。
――では、ここからは、そんな皆さんのメインビジュアルが印象的なカバーアルバムについて教えてください。まずはコンセプトなど、小栗さんからお願いします。
小栗 今回は昭和のアイドルソングを中心に、乃木坂46さんなど私達と近い平成や令和世代のアイドルソングまで幅広く歌わせていただいています。今、昭和ポップスが世界的に流行っていますので、このタイミングでカバーアルバムを企画した秋元先生は改めてすごいなと思いました。今のこの流れに乗って、昭和の世代のお父さん達にもAKB48に注目してもらえたら嬉しいです。
――最初にカバーアルバムを出すと聞いた時、千葉さんはどう感じましたか?
千葉 まさか全曲カバー曲とは思ってもいなかったので、すごく新しい試みだなと思いました。メンバーももちろん初めてのことだったので、レコーディングなど難しい部分もありましたけど、新しいことに挑戦するのはとても刺激的でしたし、ワクワクしました。
――そして、リード曲である小泉今日子さんのカバー「なんてったってアイドル」では、村山さんが初センターを担当しています。歌ってみていかがでしたか?
村山 カップリング曲ではセンターの経験はあるんですけど、やっぱりすごい肩書というか、責任あるポジションなので、正直自分はセンターという器ではないなと思っていたんです。でも、今回はカバー曲ということで、私達も普段から先輩達が歌い継いできた劇場曲を披露しているので、そういう意味ではカバー曲というのは今までのAKB48の活動と似ている部分があるのかなと感じました。そのような感覚で楽曲と向き合えたので、プレッシャーをあまり感じずに、センターを務めることができたのかなと思っています。
――作詞が秋元康さんだったということはご存知でしたか?
村山 サビはもちろん知っていました。ただ、フル尺で聴いたのは初めてで、しかも、作詞が秋元先生ということも今回カバーするにあたって知ったので、先生は当時から大活躍されていたんだなと改めて実感しました。
――1985年当時のアイドル像を歌った楽曲だと思いますが、実際に歌ってみて共感する部分もありましたか?
村山 自分が今アイドルだからこそ歌える楽曲だなと思ったので、曲の表現をどうしようか?とかあまり悩まずに歌えたと思います。ただ、2番の歌詞で唯一弱音というか、“年なんかはとりたくない いつもみんなにキャーキャー言われ続けたい”という歌詞があるんですけど、私もアイドルとしてキラキラ輝き続けていたいと思っているので、そこは特に自分にも重なる部分でした。しかも、それを明るくポップに歌っているので、逆に刺さるというか、考えさせられる歌詞でもありましたね。