人前で何かを表現する面白さは早くから感じていた
──演出を担当した3人の女性監督も、メインキャストの5人も、みなさん同世代ぐらいなんですよね。
藤間 同世代っていいですよね。基本みんなタメ語で、友達みたいに気兼ねなく思ったことを言い合えるんです。
──桜井玲香さんとは二度目の共演だったそうですね。
藤間 2018年に私にとって初舞台だった「半神」で、W主演をやらせていただきました。今回もテレビドラマ初主演で玲香ちゃんと共演ということで運命を感じましたし、安心感もありました。
──他のキャストの方とも、すぐに馴染めましたか?
藤間 クランクインの前にご飯会をやってくださったのもあって、あっという間に仲良くなりました。初めましての方ばかりなのに、つづ井さんたちのように“前世からの友”みたいな空気感がありました。おうちでのシーンは基本パジャマでいるから、すごくリラックスできて。みんな休憩時間中も控え室に行かずに、つづ井さんの部屋のベッドやソファに寝転んで、マンガを読んでいる人もいれば、お菓子を食べている人もいて。それぞれがわちゃわちゃ好きなことをやっていたから、マンガと変わらない雰囲気を出せたと思います。
──テレビドラマ初主演を経験してみていかがでしたか。
藤間 最初は主演だし、作品を背負わなきゃいけないなと思っていたんですが、みんなで楽しんで撮っていたから、撮影が進むにつれて主演という意識が徐々になくなって。全てが終わって感じたのは、主演といえども、キャストさん、スタッフさん、原作者のつづ井さんとみんなで作り上げることの素晴らしさを感じました。クランクアップしたときは悲しかったですし、まだまだ続いてほしいから、「2」「3」「THE MOVIE」と続編を期待しております(笑)。
──ここからはキャリアについてお伺いします。お芝居に興味を持ったきっかけを教えてください。
藤間 小さい頃から日本舞踊をやっていたので、人前で何かを表現する面白さは早くから感じていて。舞台に出たら、みんなが褒めてくれるし、喜んでくれるし、プレゼントをもらえるから楽しかったです(笑)。お芝居に関して言えば、初めて楽しいと感じたのは小学2年生の学芸会で主役をやったときです。
――自分から主役を立候補したんですか。
藤間 そうです。もともと私は大人しいタイプだったんですが、いきなり「主役をやりたいです!」と率先して手を挙げたのでキモいですよね(笑)。
──そんなことはないですが(笑)。
藤間 クラスで人気な子が主役をやるのは分かるけど、静かな子が自分からやりたいですって自らオーディションを受けるわけですから。何人かの子が主役をリレーしていく形式だったんですが、お芝居を通じてどんどん性格が明るくなっていったんですよね。小学4~6年生は演劇部に所属していたんですが、何かを演じるたびに褒められたことが自信に繋がっていきました。