期待に応えられるかどうか不安で本番前から泣きそうだった

――ツアー中は大小含めてさまざまなステージがあると思いますが、パフォーマンスをする上で、矢作さんが大切にされていることはなんですか?

矢作 お客さん一人ひとりと必ず目を合わせること。ライブの始めから終わりまでの約1時間半の間で絶対に一人につき一度は目を見るよう意識しています。でも、たまに泣いている方がいて、それを見るとこっちにも涙がうつっちゃうから、つい私が目線をそらしちゃうこともあります(笑)。

――今年はシングルのリリースやツアーなど、より精力的に活動されていますが、オフの日はどのように過ごされているんですか?

矢作 内向的なので、引きこもっています(笑)。でも、外に出たくなる日もあるから、そういうときは友達を誘ってドライブや日帰りで温泉に行ったり、活発に動くこともあります。

――活動を続けていく中で悩みを抱えることもあると思いますが、どのように対処していますか?

矢作 自信がないので、私の話は聞きたくないかなと思っちゃうから、人に頼らずに自分だけで解決しようとすることが多いかもしれないです。ナイーブになっているときは、そういう考えで頭が埋め尽くされてしまうので、少しでもリラックスできるようにお風呂に入ったり、何も考えずにひたすら「ピクミン」で遊んだりします(笑)。

――シンガーソングライターとしてデビューしてからこれまでの約1年半で、ご自身で成長したと感じるのはどういったところですか?

矢作 緊張しなくなったというのが私の中では一番大きな進歩です。2023年7月のファーストライブは緊張と期待に応えられるかどうかの不安や悩みがいっぱいで、本番前から泣きそうで、手も震えていたんです。本番は培ってきた舞台度胸みたいなものでなんとか乗り切ったんですけど、「ちゃんと見せなきゃ」と言う部分が大きすぎて自分で楽しむことができてなかったなって。でも、この1年間でいろんなステージを経験させてもらって、自分自身もやっていて楽しいと思えるようになってきました。

――先ほどおっしゃったようにプライベートでの自立も大きな影響がありそうですね。

矢作 そうですね。今までは仲間たちが支えてくれていた部分も多かったけど、一人でも楽しんでいいんだということを最近学べました。

――アーティストとしての活動と並行して、さらに何か挑戦したいと考えていることはありますか?

矢作 最近、自分の人生を人に語ったことがあったんですけど、「面白いから小説か何かにしてみれば?」と言っていただいて。自伝とまではいかないまでも、私を投影したような主人公の物語が描けたら面白いかなと感じたので、暇なときにでも少しずつ書きためていこうかなと思っています。

――最後に2025年の目標を教えてください。

矢作 もっとみんなに聴いてもらえるような楽曲を作っていきたいです。恋愛ソングはさらに増やしていきたいですし、みんなの支えになるような楽曲も引き続き書いていきたい。それと、フェスのような私を知らない人の前でもライブができたらと思っています。

Information

Single『水平線』
2025年1月4日(土)より、配信リリース
https://lnk.to/suiheisen

2025年2月19日(水)より、CDリリース
https://lnk.to/suiheisen_CD


初回限定盤(PCCA-06366)税込1,980円(CD+Blu-ray+ブックレット)


通常盤(PCCA-70584)税込1,100円(CD Only)

作詞・作曲:矢作萌夏
編曲:宗本康兵/矢作萌夏

矢作萌夏

2002年7月5日生まれ、埼玉県出身。人の心に響く歌声と、類稀なるワードセンス、作曲能力を兼ね備えているシンガーソングライター。2023年7月5日に1st Live「Rebirth」を行い、活動をスタート。『Donʼt stop the music』の配信したほか、同年10月25日にはメジャーデビューEP『spilt milk』をリリース。2024年9月25日には2nd EP『愛を求めているのに』をリリースするなど、いま最も注目されているアーティストである。

PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:TETSU TAKAHASHI