お母さんとの共同作業でコスプレにのめり込む
――お母さんとの共同作業はいつくらいから始まったんですか。
かれしちゃん 高校3年生ぐらいです。その前からコスプレはやっていたんですが、やりたいキャラクターの衣装が売ってなくて、どうしようって相談したら、「作ってみようか」と。
――何のキャラクターですか?
かれしちゃん ゲーム『アズールレーン』のグローウォームという子が大好きなんですが、ちょっとマイナーなキャラなので衣装が売ってなくて、作ってもらいました。
――完成度はいかがでしたか?
かれしちゃん めちゃめちゃ高かったです。それから、どんどん腕が上がっているんですよ。
――既成品の衣装を買うこともあるんですか。
かれしちゃん 昔はありましたけど、最近はほぼないです。ありがたいことにお母さんの手作りばかり。「ここはこうしたほうがいいんじゃない?」ってお互いに話し合いながらできるので細部までこだわれるし、お互いに楽しいです。
――仕上げは早いんですか。
かれしちゃん お母さんは会社員をしているから平日は作業できないんですが、土日だけの稼働と考えるとめっちゃ早いですね。
――お母さんから、このキャラクターをやってほしいとリクエストされることもあるのでしょうか。
かれしちゃん 一回だけ『SPY×FAMILY』のアーニャちゃんをやってほしいと言われてやったことがあります。それまで一度もアニメを見たことがなくて、「ちち、ものすごい嘘つき」というセリフぐらいしか知らなかったんですけどね(笑)。でも作りたいと言うから、「やるよ」って。
――何着ぐらいお母さんに作ってもらったんですか?
かれしちゃん 20着は超えています。
――かなりの数ですね。メイクやウィッグもお母さんと決めるんですか?
かれしちゃん こだわりがあるので基本的に僕が決めちゃうんですが、「ウィッグの色をこれにしたいから、生地の色をウィッグに見合った色にしてほしい」みたいな相談はします。
――家族でそういう方がいると、余計に外に出る必要がないというか。
かれしちゃん そうなんですよ。身内だけで完結しちゃう(笑)。
――コスプレイヤーは横の繋がりを大切にする方も多いですよね。
かれしちゃん 私は真逆ですね。めっちゃ内向的です。
――コスプレを発信するようになったきっかけは何だったのでしょうか。
かれしちゃん お母さんが作ってくれた衣装を着て、一緒にコスプレイベントに行ったんです。そしたら今まで経験したことがないぐらいカメラマンさんの列ができて。自分自身が撮られることよりも、母親を作った衣装も含めて、トータルで見てくれていると感じられたのがうれしかったんです。そのときに初めてTwitterで今のかれしちゃんのアカウントを作って、コスプレにのめり込んでいきました。ただ最初は趣味を垂れ流すみたいな感じで地道にやっていました。まさか、それが今の活動に繋がっていくとは考えてもいなかったです。