今シーズンは改めてDIESELの普遍性と進化に惹かれた

――今年、特に気になったブランドは何でしょうか?

Novel Core DIESEL(ディーゼル)です。前々回の連載でもお話しさせていただきましたが、僕はデザイナーがグレン・マーティンスに変わる前のDIESELが大好きで。

――グレン・マーティンスが就任してガラッとDIESELは変わりましたよね。

Novel Core 今は僕ぐらいの世代も普通にDIESELを着ていますし、今はもうないDIESEL BLACK GOLD(ディーゼル ブラック ゴールド)というコンテンポラリーコレクションを遥かに上回るくらい価格帯も上がっていますが、こんなことになるとは思ってもいなくて。そういう変貌も含めて注目しています。今年5月、DIESEL渋谷店がリニューアルしたときのイベントに行かせてもらったんですが、当時お世話になったスタッフさんや友達のモデルの子たちも来ていました。あとDIESEL銀座店に、僕も含めてBMSGのみんなで来場したことがあって、DIESELのPRチームの方々と連携を取って、2時間ぐらいで店舗の中のアイテムを選んで、セルフでスタイリングを組ませてもらったんです。そのときにブーツ、ネックレス、サングラス、パンツを購入して、私服として使っています。

――昔のDIESELファンからすると、「今のDIESELは変わったな」と感じる人も多いと思うんです。

Novel Core 正直、僕自身もDIESELを着る機会は減りました。ただ個人的には良い進化の仕方をしていると感じていてレンツォ・ロッソ社長も含めてOTBグループの考えている軸は変わっていないし、サステナブルに対する向き合い方も以前より良くなっているし。もともとDIESELはインテリア雑貨を始め、細々したものもプロデュースしていて、視野が広いんですよね。むしろ以前のDIESELは届くべき層に届いていない感じがあって、僕と同世代の子たちがあまり着ていなかったんです。だから今の方向性に進化するのは全然ありだと思います。

――昔のDIESELは雑誌で言うと『LEON』のような昔ながらのイタリアンなイメージで、今の路線のほうがCoreさんに合っているように感じるので、そこも面白いです。

Novel Core 僕はDIESELの起源でもあるデニムが大好きで、そこにのめり込んでDIESELラバーになったんです。だからフレアっぽいものや真ん中にシルエットが入っているもの、一周回って再び流行っているバギーのスタイルなど、シルエットなどは今の流行を捉えつつ、ちょっとしたポケットの位置や裾のステッチの入り方など、細かいところでDIESELが大事にしているデニム観は崩れていないので、そこに僕はテンションが上がるんですよね。