よそ者である村重を皆さんが受け入れてくれた

――タイトな撮影期間だったそうですが現場の雰囲気はいかがでしたか。

村重 楽屋が同じというのもあって、メインキャストの5人とは一緒にいることが多くて、和気あいあいとしていました。撮影期間中に太田将熙くんが誕生日を迎えたので、みんなでお祝いもしました。

――初めての映画現場でも、そういう輪に入るのは平気でしたか?

村重 人が大好きなので、どの瞬間でも人と話すのは好きです。そこは映画の現場でも変わらずでした。ただ最初は初めましての方ばかりだし、必要以上にコミュニケーションを取らなくてもいいのかなと思ったんですが、映画を作っていく過程で、完全によそ者である村重を皆さんが受け入れてくれたので、自分も積極的にお祝いをしなきゃいけないなと。

――どんなお祝いをしたんですか。

村重 マネージャーさんの部屋に将熙くんを呼んで、みんながサプライズで登場してケーキをドーンって出して、みんなでケーキを食べて解散みたいな。本当にちょっとしたお祝いなんですが、ハッピーな時間でした。お芝居の面でも、皆さんに助けられる局面が多くて。よく「役を自分に落とし込む」って言いますけど、それがマジで分からなくて。そういうときに同じシーンが多かった将熙くんに、「このときの日名子の気持ちはどう思う?」と聞いたり、相談したりして、すごく参考になりました。

――改めて初めての主演はいかがでしたか。

村重 今回は皆さんに支えられての主役で、私が引っ張っていくというよりは、皆さんが引っ張ってくれたので、まだまだ経験が必要だなと感じました。ただ初めてスクリーンに映った自分を見たときの感動は一生忘れられないですね。村重がこんなに大きく使われるんだというドキドキ感もありましたし、今回の映画は自分の人生を彩る作品になったなというぐらい素敵な経験でした。

――今後、挑戦してみたい役柄はありますか。

村重 お嬢様っぽい役を2回連続で演じさせていただいて満足したので、それこそ村重っぽい役というか、コメディメインで笑いありのシーンが盛りだくさんの作品だったら、もっと力を発揮できるんじゃないかなと思うんです。よくヒロインの親友でうるさい女っているじゃないですか。そういう役をやってみたいですね。

――最後に今年の目標をお聞かせください。

村重 2024年を振り返ると、挑戦の年だったなと感じるんです。お芝居はもちろん、自分のプロデュースブランドを持ったりして、タレントではない一面を皆さんにお見せすることが多かった年になりました。ただ慣れないことをたくさんしたので、どのお仕事も楽しめてはいたんですが、メンタル的に大変な時期もあったんです。だから今年は今まで積み上げてきたものを維持しつつ、きっと年齢的に急成長はできないと思うので、少しずつマイペースに成長して、テレビでは絶対的な存在になりたいですし、演技のお仕事も声をかけていただけるのであれば頑張ってみたいです。

Information

『悪鬼のウイルス』
丸の内TOEI、イオンシネマ他、全国ロードショー中

村重杏奈
太田将熙 桑山隆太 華村あすか 吉田伶香
大熊杏優 町田大和 角由紀子 鳥之海凪紗 田中要次

監督・編集:松野友喜人
脚本:山本清史 小田康平
アクション監督:三元雅芸
原作:二宮敦人「悪鬼のウイルス」(TO 文庫刊)

YouTuberの内川智樹(太田将熙)は都市伝説調査の動画を撮るために、仲間の日名子(村重杏奈)、颯太(桑山隆太)、奈々枝(華村あすか)を連れ出して、神隠しの噂があるという旧石尾村へ向かったが、その後全員が消息不明になる。数日後、村外れのトンネル付近で4人が借りていたレンタカーが警察に発見され、現場に落ちていたビデオカメラには驚愕の映像が残されていた。施錠された家々、武装した制服の子ども、監禁された大人、そして新月の夜に発症する奇病「腐り鬼」に侵される大人たち……。この村では一体何が起こっているのか!?

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村重杏奈

1998年7月29日生まれ。山口県出身。2011年、HKT48の1期生オーディションに合格。2021年12月にHKT48を卒業。父が日本人、母がロシア人のハーフタレントで、家ではロシア語で日常会話も完ぺきにこなすというバイリンガル。持ち前の明るい独特なポジティブなキャラクターを生かしてバラエティーからワイドショーまで出演の幅を広げて活躍。またモデルとしてもファッション誌やイベントでの活躍も注目が集まる。

PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:YUMBOU(ilumini.inc),STYLIST:KAORI SAKURAI