―― 3月26日リリースの新体制初のシングル「Happy Ender」ですが、コンセプトを教えてください。

U 「Happy Ender」は幸せ、「ハッピーエンドをくれる」という意味と「幸せを終わらせる」という意味を掛け合わせた造語です。「ハッピーエンドを終わらせる」というのは見方を変えれば、新しい結末をまた追いかけられるということなのかなと思いました。5人体制になり今まで3人で思い描いていた夢とは別の夢を追いかける。これから進んでいくという5人の気持ちです。

――この曲を書くにあたって、どういうきっかけがあったのでしょうか。

U kowta2がメンバーになるのは事前に決まっていました。その時点で、今までTHE BEAT GARDENが掲げてきたエレクトリックダンス・ロックというダンスミュージックとロックが融合したジャンルに特化していこうっていう思いがありました。そして、そのタイミングでKAIと出会い、特化する分でさらに加速できると。今までやってきたエレクトリックダンスロックのさらにエッジの効いたものをやりたいなという気持ちでメロディーを作りました。

――詞にはどういった想いが込められているのでしょうか。

U  THE BEAT GARDENとしてやるべきことが自分の中にあるんです。僕らは路上から事務所も決まらずに上京してきて、ようやくテレビに出たり、タイアップをいただけるようになりました。本当に遠回りしながらで、それを素直に言葉にしていくのがTHE BEAT GARDENかなと思っています。kowta2とKAIも僕らに出会う前の日常だったり、夢を追いかけていく中で上手くいかないことがたくさんあるっていうのを感じていて。メロディーや曲調はすごくのれる曲ですけど、歌詞が聞こえた時に、なんかのれずに泣いてる人がいても、その言葉に救われる人がいても、それは正解なんです。全員が無理に盛り上がる必要はないっていうのがTHE BEAT GARDENだとも思っています。

――他のメンバーの皆さん、この曲を最初に聞かれた時、どういう印象をお持ちでしたか。

昌斗 5人だからこそ歌える曲だなって。制作段階からこのセクションはこの人が歌うんだなっていうのが明確にあって。意味を感じながらレコーディングが出来るのはすごく嬉しかったです。出来上がったものは本当にライブをイメージしやすいと思いましたし、初めて聞いてくれた人たちも、1回見に行きたいなって感じてもらえたらいいなと思います。

怜 5人になっていい変化が起きている時期なので、それぞれの個性を出せる楽曲じゃないと意味がないっていうのが5人の共通認識としてあって。個性を活かせる楽曲だなと感じましたし、個人の強みを伸ばし、表現しながら、新たな新体制のTHE BEAT GARDENはこれですという1曲になったんじゃないかなと思います。

――制作段階でそれぞれのメンバーさんの歌割や声などをイメージされていたのですか。

U しっかりイメージできていました。KAIの圧倒的にレンジが高い声をサビにしようっていうのは決めていて。僕はコーラスが得意なので、彼の声に対してハモるようにしました。今までは僕の声がメインになっていたので3人の時にできなかったことができるので、まずそれを実現しようと意識しました。僕たちは元々、怜のラップに惚れて結成したグループなので怜が1番映える場所に置いて。昌斗はファルセットが綺麗なのでそれを活かすフレーズを入れようと。kowta2のスクラッチに関しては全体的に入れ込みたいっていうイメージがあったんですけど、それを彼には伝えずにデモ音源を送ったら、もう1分、2分後ぐらいにスクラッチ入れて戻してきたんです。それぐらい5人の目線は揃っていたと思います。

――kowta2さんはインスピレーションでスクラッチを入れられたのですか。

kowta2  聞いてすぐもうここでしょ、みたいな。もうそういう曲なんだろうなってすぐ思いました。

――kowta2さんはサポートメンバーで3年間ほど一緒に活動されてきていますが、正式なメンバーとして曲に参加するというのはこれまでと違いましたか。

kowta2 違いますね。サポートの時は曲ができた状態の時にもらいますし、リリースの曲でしか知らないんです。今回は、デモだったり、会議だったりと、曲を作っていくプロセスにかかわってきて、今後は、僕も活かせそうな場面も出てきそうだなという感じでした。

今までの3人をぶっ壊したくなるぐらい5人での未来が楽しみになった

――同じくリリースされる「She」はKAIさんが作られた曲になりますね。こちらは加入された時からアイデアがあったのですか?

KAI  このシングルをリリースする時に、みんなで何曲も出してく中で、KAIも作ってよって言ってもらって。今までも曲を作っていたので、グループに馴染ませようとするんじゃなくて、普通に自分通りのやり方で作らせてもらいました。

――メンバーの皆さんはこの曲を最初に聴いた時どのような印象を受けましたか?

U 完成度も高かったし、自分にとってベストなメロディーを選んで作っていてかっこよかったです。最初ワンコーラスだったんですけど、そこからKAIと過ごす時間も増えていく中で、彼もフルコーラスを作っていって。自然に4人で歌うことをイメージし始めたと感じました。いい意味でこれまでとの違いがあって楽しかったです。

昌斗 THE BEAT GARDENとしてはすごく新しいなっていう気持ちになりつつも、今まで聞いてきた音楽っていうのも、しっかりあって。歌うことがすごく楽しみになりました。KAIとkowta2が新加入した1枚目になるので、自分たちがこの2人に惚れた魅力みたいなものが前面に出せる1枚になればいいなっていうのはありました。作曲、作詞のポテンシャルが詰め込まれている曲を望んでいました。

怜 今、リリースイベントを回っていてすでに披露しているんですけど、この曲が愛されていってるなというのは感じます。曲が育ってきている感覚があります。でも家で1人で聴いても素敵だなと思ったし、いいポテンシャルを持っているように感じています。

kowta2 「She」めちゃくちゃいい曲だなって思いました。めちゃめちゃテンション高い時に聴くっていうわけではないと思うんですけど、僕は気に入っています。

――これまでのTHE BEAT GARDENのイメージと比べて違和感などはなかったですか。

U デモは彼が1人で歌っていて、めちゃくちゃ素敵だったんです。4人に増えることで、素敵さが増えなきゃなって思ったんです。だからきっと歌い方とか、ニュアンスの入れ方みたいなものも自分たち3人がアップデートしていかないといけないなと感じました。

―― 元々新しいものを取り入れようっていうような話があったところでKAIさんの曲になったわけですね。

U 元々3人で武道館とかアリーナに行けると思っていました。でもKAIと出会ってkowta2とメンバーが増えて、今までの3人をぶっ壊したくなるぐらい5人での未来が楽しみになったんです。だから、今までの3人も超最高だったけど、思いっきり自分たちでぶっ壊すことで、もっといい、もっと楽しい音楽が待ってるんじゃないかなって思わせてくれたのが、2人とこの曲です。

――KAIさんいかがですか?

KAI  ありがたいです。この曲を出した時にここまで細かく話していなくて。ちょっとそういう意味ではわがままだったのかなっていうのも思いますが、でもそれが僕のいる意味かなとも。はみ出して馴染むというか、馴染んではみ出すというか。1作目でこうやってやらせてもらえたのは自分にとってもすごくよかったです。

―― 今リリースイベントで全国各地これ回られていますが、お客さんの反応はどうでしょうか。

U SNSの感想をずっと見ていますが、やっぱり賛否はあります。でも5人の自信、楽しさ、やるしかないっていうマインドにチーム全体に浸透していますし、曲にも自信を持っています。