大雑把な反面で心配性な自分も「完璧主義」の価値観は変化の多いグループで薄れて
——写真集では「今の気持ち」を反映したという、初挑戦となった数十文字の短文エッセイも随所に収録されています。
鎌田 最初に「書いてみますか?」と提案いただいて、「ぜひ!」と即答しました。昔から書くことに興味があって、やってみたいと思っていたんです。短文で思いを伝えるのは想像以上に難しかったんですけど、文字数が限られてるからこそ、削って削って残した言葉に自分らしさを出せました。
——なかでも「口癖に『どうにかなるよ』というものがある」「そう思えるまでひたすら準備するのが好き」という一文が、印象的でした。
鎌田 私、すごく大雑把な反面、心配性でもあるんですよ。だから「どうにかなるよ」と思えるまで、事前にめっちゃ準備していて。何事も当日に「これで大丈夫!」と思えるほどにしないと、落ち着かないんです。でも、昔は完璧主義だったんですけど、SKE48に入ってからは「完璧なんてない」と思うようにもなりました。変化の多いグループでは、カッチリ決め過ぎると苦しくなってしまうので。
——まさに今、変化の渦中ではあって。2025年のSKE48はチーム替えがあり、鎌田さんはTeam EからチームKIIへと移り、副リーダーになりました。
鎌田 4月に新チームでの初公演を迎えて、そこでも「どうにかなるよ」と思っていました。だって、メンバーのみんながベストを尽くして頑張っていたんですから。新チームがスタートしてまもないし、今もみんな何をすればいいか分からなくて苦しい時期だとは思いますけど、必死に続ければどうにかなるはずなので。これから積み重ねた結果として「いい公演だね」と言っていただけるように、がむしゃらに「進んでみせる!」と私は決めています。
――グループの6期生として13年目で、なおかつ、メンバー最年長というキャリアならではの余裕も影響が?
鎌田 どうなんでしょう。でも、私たち6期生はたくさんの先輩方の背中を見てきたし、恵まれない時期がありながらも、急に注目されて一杯一杯になってしまう時期もあったので、乗り越えてきたからこその自信はあるかもしれません。あと、どんな結果になっても、ファンのみなさんは認めてくれるし、褒めてくださるから「頑張ってよかった」と思えます。アイドルとしての頑張りを見てくださる方々がいるのは、やっぱり心強いです。