「BMSG FES」では各アーティストから平等に刺激をもらっている

――9月27・28日に開催する「BMSG FES’25」について、どんなテーマをご自身でお持ちですか。

Novel Core 今年は久々の野外ということもありますし、何より5周年という大きな節目なので、みんながユナイトする形での集大成も大事だと思うんですが、BMSGが目指しているものを考えたら、ちゃんと個々が輝かないといけない日だなと。みんなでユナイトしてかっこいいものを見せる瞬間は、もちろん全員で意識を固めて頑張りつつ、それぞれがもらった時間に対してストイックでなければいけないし、本気で行かないといけないと思います。僕自身でいうと、去年、今年とたくさんのフェスに出させてもらって、外の現場で他のバンドと戦うヒリヒリ感と似たようなものを背負いながらやりたいという気持ちがあります。

――どんなステージを考えていますか。

Novel Core 詳しくはお話しできませんが、バンドであったり、DJセットであったり、DJセットにプラスで演奏が入ったり、自分が今できるいろんなパターンのスタイルがある中で、一番ストイックな形でいいパフォーマンスをちゃんと見せること、THE WILL RABBITSのいないステージで僕自身が楽器になるということを、ステージで見せられたらいいなと思っています。

この1年間でフィジカル面に対しての意識も変わったし、もっと強くならないとライブでやっていけない場所に頭を突っ込もうとしているので、「BMSG FES’25」で歌って踊るみんなの中に混ざった自分が、それ以上のパワフルな何かを一人で、マイク1本で見せられるかどうかは、僕個人の大きなチャレンジだと思っているので、誠心誠意のパフォーマンスをしたいです。僕のことを知ってくれている人たちが多いからこそ、ちゃんと今の自分のモードを出すべきだし、今の自分のライブをちゃんとやらないといけない。そこはフルスピットで行きたいですね。

――所属アーティスト数も増えていますが、BMSG FES自体の変化は感じますか?

Novel Core もともと、それぞれのソロの時間をつないでいくような絵柄だったところから、ユナイトしている時間が長くなっていって。BMSG FESならではのコラボレーションや、「そことそこがやるんだ」みたいなサプライズを作ることで、年に一回、アーティストにとってもファンダムにとっても、いい意味で肩の力が抜ける瞬間を作ってあげられるのが、今のBMSG FESのカラーになってきているのかなと思います。それぞれのソロの時間を取りすぎたら、どんどん時間が伸びていってしまうという時間的な制約もありますけどね。

そんな中、地方在住の子たちが参加しづらいという課題もあって。いずれは各地にアーティストが2、3組ずつくらい地方に飛んで、たとえば大阪で僕とREIKOがやるとか、横浜でSKY-HIとBE:FIRSTがやるとか、そういうのが全国各地で行われたりする絵面が面白いんじゃないかと日髙(光啓)さんとも話したことがあるのですが、どんどん形を変えていきながら、変わらないために変わり続けながら、いいフェスになっていけばいいなと思っています。

――BMSG FESで他のアーティストから受ける影響もあるのでしょうか。

Novel Core 歌って踊るということに関して、僕は経験がないに等しいので、グループのライブを見ていると、自分のライブにはないものをすごく感じます。あと、それぞれが普段全く違うことをしているからこそ、刺激を受ける瞬間がいっぱいあります。各アーティストから平等に刺激をもらっていますね。

――ちなみに「THE LAST PIECE」はチェックしていますか?

Novel Core 欠かさず見てます。BMSG TRAINEE(練習生)のレッスンに参加して、ディレクションをさせてもらったこともあるので、思い入れも強いのですが、純粋に視聴者として楽しみに毎週待っているし、ウキウキしながら「うわー、すげえ」とか「惜しいなぁ」とか一喜一憂しながら見ていますね。

――昨年のBMSG FESはプロデューサーとしてBMSG GAIAを率いた演出などもありましたが、その経験がご自身のアーティスト活動に活きたことはありますか?

Novel Core 誰か一人に向けて当て書きをする訳ではなく、自分もそこにジョインした上で、複数人でオムニバスの曲を作るというのは、前後のつながりも大事ですし、映像のディレクションも入らせてもらったので、あの規模感でやらせてもらえる経験は貴重で、純粋に勉強になりましたし、大変さも分かりました。一緒のタイミングでShota(Aile The Shota)が作った「Memoria」が大きなリアクションにつながったのも目の当たりにできて、一緒にやっていた僕と日髙さんは、そこからの刺激も受けました。いい曲を作ると、ちゃんといいリアクションが返ってくるんだということが希望になったし、めっちゃテンションが上がりました。

――誰かに曲提供をしたい気持ちはありますか?

Novel Core 普段から自分が歌うタイプの曲ではないけど、めっちゃいいなという曲ができることがあって。たとえば女性が歌ったほうがいいなとか、透き通った声が必要だなとか、そういう曲もデモで持っているんですが、ライティングをする上で、自分以外が歌うことも想定するのは大事なことで。自分にしか歌えない曲だけど、たくさんの人が歌いたくなるような曲ができたときは、世の中に大きく広がっていくと思います。実際、僕が好きな曲のほとんどは、自分も歌いたい、演奏してみたいという気持ちになるので、そういう曲を世に送り出したいですし、曲提供したい気持ちも昔からあります。シンガーでもバンドでも、自分が制作に携われるものがあったらいいですね。