発表会を見て喜んでくれる家族や周りの方たちの反応を見るのが大好きだった
――バレエはすぐに楽しいと感じましたか。
倉沢 そうですね。発表会で緊張してお腹が痛くなる子もいましたが、私は逆に発表会のほうが楽しいタイプでした。キラキラした衣装やトゥシューズに憧れて、舞台の上で大きく体で表現することに喜びを感じていました。それを見て喜んでくれる家族や周りの方たちの反応を見るのも大好きでした。
──バレエで憧れの存在はいましたか。
倉沢 プロの舞台は数えるぐらいしか観に行ったことはありませんでしたが、舞台の上でキラキラしている同じ教室の先輩方に憧れて、自分もそうなりたいと思って頑張っていましたし、他のバレエ教室のお友達の公演を観に行って刺激を受けていました。
――ご自身が出演した中で、特に印象に残っている公演は何でしょうか。
倉沢 『シンデレラ』です。私が小学生の時に、憧れていたスクールの先輩が主役をやっていて。当時、その方は大学生だったと思うんですが、キラキラして楽しそうで、私も同じストーリーの中で役を演じていたのでわくわくしたのを覚えています。

──倉沢さんはどんな役を演じられたんですか。
倉沢 妖精の役だったような記憶があります。ただ一人で踊るのではなくて、同じ年代の子たちと一緒に踊りました。まだ一人で踊れる年齢に達していなかったんですよね。
――かなりバレエに打ち込んでいたんですか。
倉沢 小学校高学年のときは週6~7回と、ほぼ毎日通っていました。その教室では発表会に合わせて、主役やメインなど一人で踊れる子を育てるための特別なクラスがあって。私も友達と二人で呼んでいただいたんですが、友達は全然怒られないのに、私は毎日怒鳴られて。行く前に泣いて、帰って泣く日々でした。小さい頃の夢はバレリーナだったんですけど、そこで挫折してしまって、8年間続けたバレエから離れることにしました。
――バレエの経験は、現在のお芝居に活きていますか。
倉沢 自分の考えていることと体が連動しやすいので、「上手く体が動くね」と褒めていただきます。あと思いきり感情を出すことに抵抗がないんです。バレエもストーリー性があるので、物語にどっぷり浸かって、その世界に入るというのは、小さい頃からやっていました。そこは過去の自分に感謝ですね。
――学校でも人前に出ることは好きでしたか。
倉沢 人前に出ることが好きという自覚はあまりなかったんですが、小学校高学年の時は会議が好きでした。
――会議が好きというと?
倉沢 学校全体の会議が月に1回あって、クラスの代表として2名参加するんですが、それに出たいがためにお友達と一緒にクラス委員になりました。そこで自分の意見を活発に言うというよりも、みんなで話し合ったり考えたりしたことが形になるのが楽しかったんだと思います。クリエイティブなことは今のお仕事にもつながっていますが、何かを作り出したり、考えたりして、それを行動に移すのが好きだったんです。一緒にクラス委員になった友達もそういうことが好きだったので、一人だったら心細かったことも、その子と一緒に挑戦できました。そこは『ハイスクール・ミュージカル』に通じるものがありますね。
