「ついに自分が演じてみたかった役が来た!」という気持ちがあった
――放送中の「救い、巣喰われ」でドラマ単独初主演を務めていますが、出演が決まった時のお気持ちと、原作コミックを読んだ感想をお聞かせください。
NOA お話をいただいた時は本当にうれしかったです。不安よりは、主演を演じたことがないからこそ、どんな形で撮影が進んでいくんだろうという楽しみのほうが大きかったです。原作を読ませていただいて、宝生千秋が今まで演じてきた役とは全く違うキャラクターだったので、「ついに自分が演じてみたかった役が来た!」という気持ちがありました。

――演じてみたかった役というと?
NOA どちらかというと今まで演じさせていただいた役はかわいいタイプが多くて、自分と似ている部分もあったんです。今回は真逆というか、ずっと自分とは違う一面を持った役を演じさせていただきたいと思っていました。
――「ヤンデレ系ラブ・サスペンス」というキャッチフレーズがついています。
NOA ヤンデレという言葉は聞いたことがありました。こういう作品は、誰しもが感じたり、表現したかったり、普段は隠している部分を見せられるというか。千秋は普通の人だったら言わないことをそのまま口に出しちゃうキャラですが、そういった意味でも演じるのが楽しみでした。
――実際に千秋を演じてみていかがですか。
NOA セリフ量も含めて、自分がストーリーの軸になっていることを考えると、立ち居振る舞いや役との向き合い方が今までと変わりました。僕は現場で人見知りな部分があるんですが、それを克服して、共演者の皆さんや監督とたくさんお話するようにしています。
――コミックが原作ということで、ビジュアル面で意識していることはありますか。
NOA 現場のある日は毎朝、「むくんじゃいけないな」と思っています(笑)。撮影前日の夜は極力バナナ一本だけとか、食事管理をしっかりしています。絵からは分からない声のトーンも、原作を読みながら自分なりに考えて、実際のお芝居に生かしています。
――千秋には二面性がありますが、声のトーンはどう使い分けていますか。
NOA 南瀬天に対してだけ特別な感情を持っていて、天にしか見せない表情があるので、そこは少し柔らかい表情にしたり、声のトーンも少し上げたりして、しっかり変化をつけて二面性を表現できるように意識しています。

――監督とはどんなやり取りがありましたか。
NOA 個人的に千秋はとにかくかっこつけなきゃいけないと思っていたんですけど、監督からは「すでにかっこはついているから、もっと千秋に成り切ったほうがいい」と言われて。コミックが原作だと非現実感があるので、その非現実感もしっかり演じきるのが今回の課題でした。撮影が進むにしたがって、千秋と仲良くなっている感覚があって、素直に千秋のことが好きだなと思えるようになりました。
――千秋は常軌を逸した危険さがありながら魅力的なキャラクターですが、その理由はどこにあると思いますか。
NOA 愛する方法は間違っていても、すごく一途で、その背景には愛が足りていなかったことがある。そこにくすぐられる部分があると思うんです。あと先ほどもお話ししましたが、千秋は普通だったら言わないことをパッと言っちゃう。いろんな面が、普通の人とは違うのが千秋の大きな魅力だと思います。
――千秋の愛し方はどうとらえましたか。
NOA 正直、なかなか重いなとは思いましたが(笑)。僕にも執着心や嫉妬心はありますが、自分も同じような嫉妬を感じたとしても、あそこまではやらないので、そこまで行動に移せる千秋はすごいなと思います。
――特に「やばいな」「重いな」と思ったシーンは?
NOA 嫉妬心から車の窓を叩き続けながら「死ね死ね死ね」と言うシーンがあって。監督と話し合っている時に、「血が出るほど車の窓を叩くってどんだけなの?」と思わず笑っちゃいました。天に対して急にモードが切り替わって、狂気的な千秋になって問い詰めるシーンは、極限状態になっていますね。
