幼なじみという関係性を作り上げていく中で得たもの
――作品の冒頭を拝見していて、井上瑞稀さん演じる青山春との幼なじみ感が印象的だったのですが、あれはどのように形作られていったのですか？
久間田 あのシーンは、リハーサルで何度も演じたシーンなんです！あのシーンで2人の関係性を一気に見せて、映画を観るみなさんに分かってもらいたいと監督もおっしゃっていて。本番でも初日に撮影したんですけど、あんなにリハーサルしたのに私も井上さんもめちゃくちゃ緊張しちゃって。お互い励まし合いながら頑張って撮ったので、思い入れが強いです。
――井上さんとは、良い関係を築きながら撮影に臨んでいらっしゃったのですね。
久間田 井上さんとは、リハーサルでご一緒する機会も多かったし、同い年で同じ話題で盛り上がったりもできて、徐々にお話しできるようになりましたね。幼なじみという関係性に持っていくのは大変ではあったけど、年齢差がないことがプラスになりました。
――ダブル主演として一緒に撮影されていて、井上さんの印象はいかがでしたか？
久間田 井上さんは、場を和ませる雰囲気を持っている方だなと。本当にハルみたいに、「緊張してる？大丈夫だよ」と声かけもたくさんしてくださって、和ませながらも現場を引っ張っていってくれました。リーダーっぽい空気をまとう時もあれば、弟みたいな無邪気な一面が出る時もあるので、いろんな顔を持っている方だなと感じました。
――同じく幼なじみ役として共演された、萩原利久さんと浅川梨奈さんの印象はいかがでしたか？
久間田 萩原さんは、劇中ではクール系男子みたいなキャラなんですけど、実際はものすごく面白い方で。リクエストしたモノマネを、どんな無茶振りしても全部見せてくれるんです。その中で私たちが、萩原さんのアンパンマンのモノマネにハマった時期があって。ずっとそれを2人でモノマネし続けるっていう遊びもしていたんですけど、そういうことにもノリノリで付き合ってくれるムードメーカーの優しいお兄さんでした。浅川さんは、みんなのお姉さんという存在で。1番まとめてくれるし、お芝居のこともアドバイスをくださって、映画で演じていらっしゃった美桜のキャラクターそのままの人でした。
――今作への出演を通じて、俳優としての成長を感じた部分はありましたか？
久間田 この作品は、自分の中でもターニングポイントになったなと思っていて。みなさんと作品を作り上げていく中で、「全てをさらけ出して、映画を観てくださるみなさんにも新しい自分を見せたい」と思いながら挑んだ作品だったので、自分の殻を破るような気持ちの変化がありました。この作品に限らず、監督から「今の良かったよ」と言っていただけるとうれしいんですけど、「ナイス変顔でした」という言葉をいただいた時に、「これで私は1つ壁を超えられたな」「これからの撮影も大丈夫だな」と思えたんです。なので、今後も変顔には力を入れていきたいなと思います（笑）。
――改めて、『おとななじみ』の見どころや注目ポイントを教えてください。
久間田 1番は面白くてキュンキュンできるところだと思うんですけど、それだけじゃなくて、たとえば楓ちゃんが仕事に魅力を感じて頑張ったり。それぞれが気持ちの面でも大人として成長していく物語でもあるので、将来のことを考えている方など、私たちと同世代の方には特に刺さるんじゃないかなと思います。
