「ミオソティス」は今どきの中国のおしゃれさがある壮大な曲
――今回、Liyuuさんは中国のフルCGアニメ映画『兵馬俑の城』の日本語吹き替え版主題歌「ミオソティス」を歌われています。最初にこのお話を聞いたときはどう思いましたか?
Liyuu 現在、メインで活動しているところは日本なのですが、(中国出身者として)日本語吹き替え版の曲を歌うんだということで、不思議な気持ちになりました。
――曲名の「ミオソティス」は別名・勿忘草ともいいます。
Liyuu ヒロインである史玉(シーユイ)の「私のことを忘れないでほしい」という気持ちが込められた曲なんです。中国が舞台の物語の曲を歌うのは初めてだったのですが、作曲も中国人の方で、今どきの中国のおしゃれさがある、壮大な曲なんじゃないかなと思っていて。だからレコーディングではそういった思いとともに、ヒロインの切ない感情を込めて歌っていました。あとはメリハリがある曲で、最初はピアノから始まり、サビではしっかり壮大さを表現している。特に最後の英語歌詞のコーラスのような部分は、今までの私の曲になかったところだと思います。
――歌手として新たな試みもなされていると。映画は中国の世界遺産である兵馬俑をテーマに描かれていますが、ご覧になった時の印象はいかがでしたか?
Liyuu 実は中国のアニメ映画はあまり観たことがなかったんです。ただ、中国はアニメ映画の勢いがどんどん強くなっていて、本作もそんな中国の3Dアニメーション技術がたくさん込められた映画じゃないかなと。物語の世界観もちょうど中国の歴史をアレンジした物語だから良いなと思いました。
――確かに中国らしさが存分に感じられる作品でした。
Liyuu 物語自体は史実をアレンジしたものだから、歴史そのままではないのですが、描かれた絵や世界は昔の中国の町のイメージが強くて。人物の描き方もアニメというよりゲームの世界に近いなと感じました。昔の絵柄で表現されたゲームは中国に結構あるので、私はあんまりゲームとかはしないのですが、映画を観た時は「ゲームの世界みたい!」と思いました。
――Liyuuさんは中国のご出身ですが、中国の方にとって兵馬俑はどのくらい身近な存在なんですか?
Liyuu 知名度は中国人だったらみんなが知っているくらいのものですけど、私自身も教科書で読んだだけで、実物は見たことがないんです。ただ、神秘的な感じはするなあと思います。