モデルになって、複数のクリエイターが共同作業する撮影現場は勉強になった

――この世界に入ったきっかけを教えていただきたいんですが、小学生の頃に初めてのスカウトを受けたそうですね。

三村 そうなんです。でも、母に「絶対ウソだから」と言われて、そのときは無視しました(笑)。

――子どもの頃から人前に出るのは得意なほうでしたか?

三村 むしろ小学生の頃までは苦手だったと思います。すごく人見知りが激しくて、新しい環境が苦手で、習い事を始めるたびに泣いて帰ってくる、みたいな。だけど活発だったんですよ。内弁慶というか、本当はみんなと仲良くしたいんだけど、恥ずかしいし、その方法も分からなかったんです。

――小学生の頃からダンスを習っていたんですよね。

三村 小学3年生のときに仲良くなった子がダンスをやっていて、「一緒に習おう」と誘われて、小学6年生まで続けました。小規模ですけど発表会にも参加して、徐々に人に見られることに慣れていって、少しずつ人見知りも緩和していったと思います。中学生になって、部活や塾もあってダンスをやめたんですけど、高校ではダンス部に所属しました。

――中学時代は何部だったんですか?

三村 陸上部でした。小学校のときも陸上クラブに入っていて、短距離で100mメートル走と400メートルリレー走をやっていました。県大会出場までは行けなかったですけど、中学校時代は学校で一番早かったです。

――高校3年生のときにスカウトがきっかけで芸能界入りしますが、その頃には芸能活動に興味を持っていたんですか。

三村 小学生の頃よりは興味があったんですけど、具体的にどういう仕事をしたいというのはなくて。ただ高校生になって映画を見るのが趣味になって、その時期に事務所から声をかけていただいて。大きい事務所なので、「怖い世界なんじゃないか……」と親も私も身構えていたんですけど(笑)。面接に行ったときに丁寧に説明してくれて、親からも「芸能活動をやりたいと思っていたんだったら、今回声をかけていただいたのは何かのご縁なんじゃない」と背中を押してくれて、やってみようと決断しました。

――服飾系の大学に進学しますが、事務所入りした後に進学を決めたんですか?

三村 スカウトを受けた時点で進路は決まっていました。

――先ほど小さい頃は新しい環境が苦手と仰っていましたが、そのときはどうだったんですか。

三村 いつからか新しい環境が好きになっていて、大学もお仕事も楽しみでわくわくしていました。

――最初はモデル活動がメインだったんですよね。

三村 モデルさんに興味があったというよりも、やる機会をいただけたので、やってみたら楽しかったです。

――撮られるのは好きだったんですか?

三村 最初は恥ずかしかったですね。今でも久々に撮られるとなると恥ずかしいです。先ほど撮影していただいたときも、ちょっと緊張しました(笑)。

――モデルのお仕事はいかがでしたか?

三村 服飾の大学に通っていたのもあって、ヘアメイクさん、スタイリストさん、フォトグラファーさん、ライターさん、ディレクターさんなど、いろんなクリエイターの方々の技術を組み合わせて、ものづくりしているところを間近で見られるのは勉強になりましたし、それに自分も参加できているのでやりがいを感じました。