受け手に委ねる瞬間を作るのも大事なことだと日々感じている

――『BYE BYE』はアートワークも斬新でインパクトがあります。

Novel Core これもすごいご縁に恵まれて。僕はユリウス(JULIUS)というドメスティックブランドが大好きで、よく着ていたんですけど、僕のA&Rをやられている越智竜太さんに「ユリウス好きだよね?こないだ社長の古平さんと、たまたま飲んで、そこでCoreの話になって、今度紹介するよ」と展示会に誘ってもらったんです。それで展示会に行かせてもらったときにご挨拶させてもらったんですけど、いろんなバンドの衣装制作やアートワークのデザインもチームでやられているというお話を伺って。今回はバンドの初作品だから、古平さんにアートワークをお願いするのがいいかもとご相談させてもらったら、二つ返事でOKしてくださって。「RABBITSのロゴを制作したい」「アートワークは俯瞰から撮ってもらって下にロゴがあるみたいな」と僕のイメージを伝えさせてもらって、それを軸にフィッティングの段階からディレクションで入ってもらって、一緒に作らせていただきました。

――もともとCoreさんも自分でアートワークを手掛けていたので、勉強になることも多かったのではないでしょうか。

Novel Core ロゴは20パターンぐらい作っていただいて、その中から圧倒的にビビッと来たものを選ばせてもらったんですけど、いろいろリクエストをさせてもらう中で、フィードバックもすごく早くしてくださって。距離感近く、フラットに接してしてもらえたので、アートワークの制作状況も撮影から間近で見せてもらって、「これってどういうプラグインを使ってるんですか?」みたいな質問をしたら、丁寧に教えてくれて。かなり制作過程の勉強もさせてもらいました。

――撮影中のメンバーは、どんな雰囲気だったんですか?

Novel Core ここまで本格的な撮影は初めてというメンバーばかりだったので、フィッティングの段階では、みんな緊張していました。本番でも「こういう表情で」「こういうシルエットで」というディレクションをされながらの撮影に最初は戸惑っていたんですけど、気づいたら超楽しんでくれていたし、「すごく勉強になった」と言ってもらえて、僕としてもうれしかったです。

――メジャーデビューするときに、これだけの規模感で制作すると予想していましたか?

Novel Core 全く想像していなかったです。ずっと1人で細々とやっていくんだろうなと思っていました。今回、アートワークで信頼してお任せできる方に恵まれたのもそうですし、今まで関わってくれたスタッフさんたち、バンドメンバーも含めて、自分マターだけではなく、それぞれの視点から意見をもらいながら、それをチームで咀嚼して作品に昇華できているのは僕にとっても大きなプラスです。

――以前はチームでやることの不安はありましたか?

Novel Core そうですね。そもそもメジャーデビュー自体に恐怖心がありましたから。インディーズのときって自分以外は、マネージャーさんしかスタッフさんと呼べる人がいなくて、基本的に二人三脚でやっていたんです。ところがメジャーデビューして、一つの作品を作るのに何十人何百人というスタッフさんたちが動くことになって、その絵が想像つかなすぎて、「怖っ!」みたいな(笑)。100人先に自分の意思が伝わるかという不安もありましたしね。だから最初は誰かに任せるのが怖くて、なんでもかんでも自分でやって、スタッフさんにそれを確認してもらうみたいなところからスタートしたんです。そのときに比べたら今は超任せられるようになって、安心感もあります。

――人に委ねる部分がありつつも、根本は全てご自身で考えているのはすごいと思います。

Novel Core 今後もクオリティコントロールというか、根本の意思が見え隠れする部分は、ちゃんと自分マターでやっていかないといけないなと思うんです。こういう取材にしても、自分の言葉で喋れないのは絶対に嫌なんで、根っこの部分は自分で考えつつ、それがいろんなフィルターを通して自分の想像してなかった方向に広がったとしても、それはそれで素晴らしいことだなって思えるようになって。むしろ今は自分から投げたものが、どう変化するかが楽しみなんです。

――外部が関わることでの気づきもありますしね。

Novel Core 圧倒的にインプットが増えて、意識も根本から変わりました。今までも俯瞰で見ていたつもりではいたんですけど、おそらく一人でやってたときって、自分のエゴが前に出て、こう見えたい、こう見せたいが前提にあったと思うんです。今は楽曲にしてもアートワークにしても、作品を作るたびに自分の想像しなかったところにまで発展するので、新しいものを作ることに対する恐怖心はなくなっているなと感じます。自分で「こういう思いで作った」と思っていても、その作品を受け取るときの感情って人それぞれ違うじゃないですか。だから受け手に委ねる瞬間を作るのも大事なことなんだなと日々感じています。

――今後、ソロとバンドの住み分けはどう考えているのでしょうか。

Novel Core 完全に並行してやっていこうと思っています。今後、Novel Core名義のアルバムにRABBITSで制作した楽曲が入ることもあると思うし、ライブオンリーの楽曲を作る機会も増えると思うし。というのも、この一年でロックシーンにアプローチしたいという思いが強くなったんです。

――なぜ強くなったのでしょうか。

Novel Core もともとのルーツがロックにあるのもそうなんですけど、ありがたいことにいろんなフェスに出させてもらった中で、自分のライブスタイルや居場所は、ここかもしれないという思いが明確にあって。それにBMSGの中でロックシーンに軸足を置いているアーティストは僕だけなので、今までBMSGになかったアプローチを模索していこうかなと考えています。そのためにもバンドでのライブ出演を増やしていきたいですし、9月と10月に東阪で2DAYSずつ開催する「BMSG FES’23」も、Novel Core & THE WILL RABBITSで出るので期待してください!

Information

Novel Core& THE WILL RABBITS
1st Single『BYE BYE』
好評発売中!

【LIVE盤】CD+Blu-ray (スマプラ)
価格:6,450円(税抜)

●CD
M1:BYE BYE
M2:Green Light
M3:One,Two,Three

●Blu-ray
・ONEMAN LIVE -Untitled- (2023.01.21) ※副⾳声収録
・iCoN TOUR 2023 (2023.06.02) 3曲収録

・Behind The Scene of ONEMAN LIVE -Untitled-
・Behind The Scene of BAND BAND SG(仮)

<Music Video>
・ジェンガ
・SORRY, IʼM A GENIUS
・タイトル未定

【LIVE盤】CD+DVD (スマプラ)
価格:6,450円(税抜)

●CD 上記CD収録内容と同様
●DVD 上記Blu-ray収録内容と同様

【CD Only (スマプラ)】
価格:1,250円(税抜)

●CD 上記CD収録内容と同様
<BONUS TRACK>
Rabbids Radio

公式サイト

Novel Core

東京都出身、22歳。ラッパー、シンガーソングライター。SKY-HI主宰のマネジメント / レーベル “BMSG” に第一弾アーティストとして所属。メジャー1stアルバム『A GREAT FOOL』とメジャー2ndアルバム『No Pressure』が2作連続、各チャートで日本1位を獲得。Zeppを中心とした大型のライブハウスを周遊する全国ツアーや、豊洲PITでの単独公演を全公演即ソールドアウトで成功させ、来年1月には日本武道館での単独公演が決定。その存在感を確かなものにする一方で、FERRAGAMOやETROなど、トップメゾンのモデルに起用されるなど、ファッション業界からも注目を集める新世代アーティスト。

EDITOR:,PHOTOGRAPHER:HIROKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:ASAMI HARANO,STYLIST:Novel Core,衣装は本人私物