低身長を活かしてファッションアイコンになれれば

――「低身長」のコンプレックスと、グループ加入後はどう向き合っているのでしょう?

RYUICHIRO 加入したのはスカウトがきっかけで、今までマイナス視していたけど「身長の低い人がほしい」と言われて、初めて自分が求められたんですよ。素直にうれしかったし、低身長を生かして勝負したいとずっと思っていたので、断る理由はなかったです。パフォーマンスでは、平均身長が高いので「逆においしい」と思うし、身長が低いぶん体を大きく動かして。高身長の人が大きく動くより、幅をもたらせると思っていて、189cmあるグループ内で一番身長の高いRIKITOより高くジャンプできれば高低差を見せられるし、一番小さいけど一番大きくと意識しています。

――コンプレックスを受け止めてくれる“ODDLORE”の環境には、何を思いますか?

RYUICHIRO このグループだからこそ僕が活きているなって。ボーイズグループイコールきれいなのが正しい、という価値観もあると思うんです。全員の身長や容姿の雰囲気を揃えて、みたいな。でも、“ODDLORE”はバランスを求めていないグループだから、身長の一番低い僕を受け入れてもらえたので。身長が低いと、スポーツにしても今いる芸能界にしても、色々な分野で「あきらめようか」と迷うときがあるんですよ。身長が150cm台だから「モデルはできない」とか「演技の仕事にもなかなか挑戦できないのではないか」とか。洋服でもサイズが合わないことも多かったんですけど、このグループの掲げる“俺は俺のままで最高だ”の言葉が僕自身にもすごく響いていて、「RYUは小さいからカッコいい」と言われる存在になりたいと思いました。

――最後に、この先の目標を教えてください。

RYUICHIRO 身長が低いからこそできることも、たくさんあると思うんです。漫画の重要キャラって、けっこう低身長が多い気がするんですよ。演技をやるかは今のところ考えていないんですけど、お芝居の仕事が来ても限られた枠に入り込める自信はあるし、ファッションでは、低身長で悩む男性のためになる発信もしたくて。過去に、アパレルでの接客経験もあって、低身長の常連さんからよく相談を受けていたんです。加えて、サイズ感が合うので女性の常連さんもいて、時代としてメンズライクな格好をしたい女性もいますし、そうした人たちのファッションアイコンになれればと思いますね。

Information

1st ALBUM「ONE BY ONE」
2023年8月16日リリース

公式サイト

ODDLORE

“俺は俺のままで最高だ。なんて、いつか本気で言ってみたい”。ひとりと繋がる、音楽的私小説 ODDLORE(オッドロア)。見た目、性格、家庭環境、学歴、出自、性など異なるコンプレックスを抱えたKOYA、RION、RYUICHIRO、RIKITO、JOSH、YUIの6名がスカウトによって集められ結成。音楽・MV・ドキュメンタリーなど、発表したその作品すべてが〝音楽的私小説〟として描かれ、私小説で綴られるメンバーそれぞれの想いがリスナーひとりひとりの心にも寄り添い、リンクしていく新感覚のボーイズグループ。2022年2月、EVIL LINE RECORDSよりデビュー。2023年8月16日にはメジャー1st ALBUMのリリース。

PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:SYUHEI KANKO