おじいちゃんについて書いた「Gentleman」は絶対に入れたかった曲

――6曲目の「HAPPY DATE」はメジャー2ndデジタルシングルです。

有華 私の中では「THE女の子」を描いた曲で、恋愛のごく一部を切り取って、ちょっとコンビニデートに行こうかぐらいの些細な時間が幸せなんだよっていうことを歌っています。そういう身近な気持ちを伝えたいなと思って歌詞を書きました。

――有華さん自身は、メジャーデビューして生活の変化はありますか。

有華 友達と会って、歌ってと、そこは特に変わってないですね。ただ以前よりも、時の流れが早くなったなと感じますが、音楽活動に多くの時間を割けているので、ありがたい環境です。

――7曲目の「Darling Darling」はメジャー3rdデジタルシングルで、波音のSEやエレキギターのリフなどがサーフ・ミュージックを彷彿とさせるサマーチューンです。

有華 初めて夏曲を出したんですけど、「Baby you」の後のリリースだったので、どういったテーマにするのか、キャッチーな曲がいいのかなど、いろいろ練って、出した曲です。共作したandropの内澤崇仁さんとたくさんお話をして、かわいい曲を歌っているイメージがあると思うけど、もっと「女子の本音」みたいなことも訴えたいなと。だから、あざとい女子に対して、「私のほうが好きだから!」みたいな、ちょっと強気な気持ちを入れました。

――いろいろな女性の視点を理解するためにやっていることってありますか。

有華 いろんな人の恋愛話を聞くのが好きで、友達と会ったら、まずは恋愛の話をして、「それ曲にしていい?」みたいな感じで曲にすることもあります。オフの日は家で過ごすことが多いんですけど、よく友達と長電話をしていて。そんなときも恋愛話から、曲になることがあります。

――8曲目の「キミエール」は聴く人に語りかけるような曲です。

有華 私から聴いてくださっている方に対して何かエールを送れたらなというとこから生まれた曲で、音楽を通じて寄り添うという気持ちを大切にした応援歌です。

――9曲目の「ずるいね。」はインディーズ時代のラストデジタルシングルです。

有華 けっこう、ぶっ飛んだことを言ってる曲で、もしかしたら共感してくださるのはごく一部の人かもしれないですけど、そういう人に深く刺さってくれたらいいなと思って書いた曲です。

――ふるっぺ(ケラケラ)さんとの共作です。

有華 「Bestie」の作曲でもご一緒させていただいたんですが、二人でいろんな会話をする中で、お互いの恋愛経験も話して、「それ曲にしちゃおう!」みたいな感じで書きました。

――アルバムの大半が共作曲ですが、どのように制作することが多いんですか?

有華 「作ろう!」って感じよりは、実際に会って、「最近どう?」みたいな他愛もない会話から、「それ曲にしよっか」という始まりが多いですね。それまでずっと一人で曲を作ってきたので、今は誰かと共作するのが楽しいんです。

――10曲目は「Gentleman」ですが、この曲は収録曲で唯一、共作ではないですね。

有華 100%自分の作詞作曲で作らせてもらって、そういう意味でも思い入れがありますし、自分のおじいちゃんについて書いた曲なんですけど、最初から「この曲はアルバムに絶対入れたい」と言っていたので念願が叶いました。

――いつ頃、書いた曲なんですか?

有華 1年前ぐらいです。書いた後におじいちゃんが亡くなったので、改めて歌詞を書き直しました。

――曲の並びはどのように決めたのでしょうか。

有華 自分自身で考えつつも、自分の主観だけで決めちゃうのもどうかなと思って、皆さんと相談しながら決めていきました。やっぱり「Partner」から有華の第2章が始まったので1曲目にして、11曲目に「Baby you -Reprise-」を入れたのは、私はピアノの弾き語りで音楽活動を始めさせてもらったので、その原点で終わりたいなと考えたからです。