様々な「夜」をテーマにしたE.P.
――まずは初のE.P.『The Night Park E.P.』についてコンセプトを教えてください
キャ・ノン(以下、ノン) 『The Night Park E.P.』というタイトル通り「夜」がテーマとなっています。夜にも色々あって、「みんなで遊ぼう」という曲や「帰り道一人で歩く夜」という曲など、様々な夜が詰まっています。GANG PARADEは“みんなの遊び場”をテーマにしていて「なにをしてもいいよ」「自分の楽しみ方で楽しんで欲しい」というメッセージを持っているので、このEPと一緒だなと感じています。
ユメノユア(以下、ユア) 13人体制になってから、パレード感の強い曲や衣装が多くて。久しぶりに“GANG感”のある衣装だったり、いろいろな表情を見せられるEPになっているので、最近知ってくれた方にも、「こういう曲もやるんだ」という意外性を見せられるのではないかなと思います。
ココ・パーティン・ココ(以下、ココ) 初めてご一緒するクリエイターの方もいて、私たちにとって新しいことへの挑戦も多かったです。GANG PARADEは曲を出す度に「今回は新しい」と言ってますが、特に新しさが詰まった一枚になっていて面白いなと思います。
月ノウサギ(以下、月ノ) GANG PARADEはみんなの遊び場なので、一緒に踊れる振りや勢いのある曲が多くて。でもこれまでとは違う表情の曲ばかりなので、新しい楽しみ方が増えたと思います。一緒に踊るに加えて「見て楽しんでもらう」だったり「曲を味わってもらう」という楽しみ方が広がったので、パフィーマンスの幅もすごく広げてくれた一枚だと思います。
――Aiobahn、KOTONOHOUSE、Misumiという初めてタッグを組むクリエイターさんたちとの、作品作りはいかがですか? レコーディングで印象的だったことなどを教えてください。
ココ 私が実際にお会いしたのはKOTONOHOUSEさんです。これまでは13人で集まってレコーディングすることが多かったですが、今回は本当に1人1人時間を決めてしっかり録っていく形でした。なので、音源があがってくるまで、自分たちでもどうなっているのか分からないワクワク感がありました。
ユア これまでは完全に一緒に録るか、1人でレコーディングブースに入って、他メンバーはそれを外で聴いているという形が多かったのですが、今回は本当にそれぞれでした。集合時間も違うし、前後ですれ違うメンバーの歌声だけは聴いているという感じで。音楽性に関しても、「このメンバーにはこう」という感じでアドバイスをいただいていたので、前のメンバーに言っていることが必ずしも自分には当てはまらないという所が、最近のギャンパレの曲作りの中でも違った点です。
――ユアさんにはどのようなディレクションがありましたか?
ユア 曲によっても違うのですが、例えば「少年っぽく歌って」とか。「感情をこめないでロボットの様に歌って」とか。本作は打ち込み系の音が多いので「1音1音大事に、音として歌って欲しい」といったことがありました。
ココ やっぱり全然違うね。
ノン 自分的には今回のレコーディングはすごく難しかったです。終わった後も「ああ、難しかった」という感覚が残っていて、課題も見つかりました。あとは「ここが歌いたい」と密かに狙っていた部分がいくつかあったのですが、今回はダメでしたね(笑)。
――逆に「採用されている」と驚いた箇所もありましたか?
ノン メンバーの歌い分けは大体決まっていましたが「ここは是非歌いたい」というのがあれば教えてくださいと言われていました。要望を出した「Träumerei」の2Bを使っていただけたのは嬉しかったです。
ココ 「ソムニウム」はAパターン、Bパターンと分けて収録していたのですが、私は「にゃんにゃん鳴いてみて」という箇所を歌わないだろうなと思っていて。可愛い声の子がたくさんいるので、自分は無いだろうと。でも、可愛い声の子が可愛く歌うのではなくて、ギャップの面白さが欲しいということで、私の「にゃんにゃん鳴いてみて」を採用していただきました。ユニゾンなので、ユアとセイと一緒に歌っています。
月ノ ココが第一候補だったらしいよ!
ユア 私は収録がココの後だったのですが「ココを超えるにゃんにゃんは無い」と言っていました。
ココ 予期せぬことってあるんだなと思いました。
月ノ 「Träumerei」とか「ソムニウム」とか機械音系の音が多いのですが、私は声が大きくて「わっ」と歌ってしまうことが多いので、「1%の声量で歌ってください」と言われました(笑)。
――かなり絞りますね!
月ノ 自分の中ではささやき声くらいの気持ちで録音しました。「Träumerei」の2サビを歌っているのですが、アイナスターとユニゾンで。私のささやき声とナスの歌声のバランスが良くて、こういう歌い方をするとこの子と合うんだという事を知れました。
ココ 新しい組み合わせが多いよね、今回。
――ライブで皆さんがどの様な歌い方、パフォーマンスになるのか楽しみですね。
月ノ ライブでテンションが上がると声も大きくなってしまうので、「Träumerei」の前にスッ……と気持ちを落ち着かせています。