今ハマっていることは二人とも料理
――それぞれターニングポイントになった作品を教えてください。
川床 映画『沈黙のパレード』(22)です。上京して最初に受けたオーディションで決まった作品で、長期間に渡って撮影した初めての作品でもあります。どういう風に役の準備をするのかを、そこで学びました。
新谷 高校に入学してすぐに出演が決まった映画『麻希のいる世界』(22)です。その年齢ならではの不安定さがあって、まだ右も左も分からない状態で主演をやらせていただいたからこそ、演じられた部分が大きくて。当時は目の前のことに必死で気づいていなかったけど、あの時期に撮っていただいたことに最近、大きな意味を感じます。『麻希のいる世界』をきっかけにいろんな可能性も広がりましたし、貴重な経験でした。
――最後に今ハマっていることをお聞かせください。
川床 物件を見ることです。まだ引っ越しの予定はないのですが、自分が求める一人暮らしに適した物件を探すのが楽しいんです。
――何を重視するんですか?
川床 第一に安全面です。あと意外と大事なのは、料理をするのでキッチンが二口コンロ以上あることです。
新谷 分かる!二口以上は大事。
川床 東京の一人暮らし物件は一口コンロが多いんです。今住んでいる家は二口なんですが、前に住んでいた家が一口だったので、すごく不便で。一つ料理ができたらリビングに鍋を持っていって、もう一つ鍋を出して次の料理を作るというような。なので二口コンロは譲れないです!
――よく料理はするんですか。
川床 なるべく作るようにしています。実家にいた頃から手伝いはしていたんですが、上京してからすごく手際が良くなりました。
新谷 私も料理なんですが……いろんな場所で言ってるし、同じことを言うのも何なので、最近は筋トレにハマっています。いろいろな方の筋トレ動画を見てやるんですが、特になかやまきんに君さんは優しく笑顔で教えてくれて、めちゃくちゃ参考になります。最近は寒くて、あまり外に出たくなかったので、ずっと家の中で筋トレを楽しんでいました。
――それぞれ得意料理は何ですか。
新谷 和食中心で、魚の煮付けが大好きです。フライパンで魚を焼くこともあります。
川床 私も和食が好きなので、煮物を作ることが多いです。この前、おでんを作り過ぎて、4日ぐらいに分けて食べました。
――ぜひお二人にはアドボを作ってほしいですね。
川床・新谷 作ってみたい!
Information
『ブルーイマジン』
新宿 K’s cinema にて公開中。全国順次公開予定。
山口まゆ 川床明日香 北村優衣
新谷ゆづみ 松林うらら イアナ・ベルナルデス 日高七海 林裕太 松浦祐也 カトウシンスケ
品田誠 仲野佳奈 武内おと 飯島珠奈 宮永梨愛 渡辺紘文 ステファニー・アリアン 細田善彦
監督:松林麗/脚本:後藤美波
プロデューサー:松林うらら / 後藤美波 コプロデューサー:ライザ・ディニョ
音楽:渡辺雄司
撮影:石井勲 照明:大坂章夫 録音:石寺健一 美術監修:北地那奈 編集:菊池美香
配給:コバルトピクチャーズ 製作:「ブルーイマジン」製作委員会
2024 年/日本・フィリピン・シンガポール/カラー/シネスコ/Stereo/93 分
©Blue Imagine Film Partners
俳優志望の斉藤乃愛(山口まゆ)は、かつてある映画監督からの性暴力被害に遭っていたが、弁護士の兄・俊太(細田善彦)からの助言もあり、自分の過去のトラウマを誰にも打ち明けられずにいた。しかし、親友のミュージシャン志望・東佳代(川床明日香)から、佳代が音楽ユニットを組む西友梨奈(北村優衣)の性被害の相談を受けたことをきっかけに、乃愛は友梨奈とともに「ブルーイマジン」に移り住むことを決める。巣鴨三千代(松林うらら)が相談役を務める「ブルーイマジン」は、さまざまな性被害や DV、ハラスメントなどに悩む女性たちの駆け込み寺として機能するシェアハウスだった。フィリピンからやってきたジェシカ(イアナ・ベルナルデス)やアイリーン(ステファニー・アリアン)をはじめ、「ブルーイマジン」に集まる個性あふれる人々と助け合いながら、乃愛と友梨奈は自らの過去の心の傷を癒し、佳代は性被害者への寄り添い方を学ぼうとするのだった。ある日、乃愛は「ブルーイマジン」へ相談に来た俳優志望の真木凛(新谷ゆづみ)を通じて、かつて乃愛に性暴力を振るった映画監督・田川実(品田誠)が、何人もの俳優志望者たちにも同様の行為を行ってきた事実を知る。乃愛は、「ブルーイマジン」の人々と連帯し、力を合わせて声をあげる決意をする。新聞社への取材申し込み、ブログ記事での拡散……乃愛たちの声は、世間からも少しずつ注目されはじめる。しかし、旧態依然とした映画業界は簡単には変わらない。田川の新作映画も、何事もなく公開されようとしていた……業を煮やす乃愛。いっぽうそのころ、佳代と新曲作っていた友梨奈はある晩、自らの心の葛藤を込めたこんな自作の歌詞を、ひとり口ずさむのだった。彼女たちにかすかな希望の灯りがともる未来は、やってくるのだろうか――?
PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI