コンセプトがない方向性を続けていたら、それが逆にハマった

――グループ解散後も、そうしさんとももきさんの交流は続いていたんですか?

ももき グループ時代、そうしは人のことを誘わないタイプだったんですけど、解散してしばらく経ったときに、「遊ぼうよ」って連絡があって。それをきっかけに、ちょくちょく会っていました。でも、僕から新しいグループに誘った訳ではなく、RYOMAの意向があったからなんです。

――だいきさんはいかがでしょうか。

だいき ずっとEXILEさんが大好きで、自分もそういうアーティストになりたいなと思って、二十歳のときにEXPGで歌とダンスを習い始めたんです。でも競争が激しいので、なかなかチャンスも回ってこなくて。外のオーディションを受け始めたら、合格して、別のアイドルグループで活動していました。僕はEXILEさんのように大きなステージに立てるようなグループを目指していたんですが、価値観の違いで解散することになって、知人の紹介でFAKE IDOLに入ることになりました。

――人脈の大切さを感じますね。

RYOMA この世界で生きていくためには横の繋がりが重要ですからね(笑)。だいきも初めて会ったときから熱量がすごくて、やる気に満ち溢れていたので、即決で入ってもらいました。EXPGで歌とダンスを学んでいますから、パフォーマンス能力も高いですしね。

――最後はともきさん。

ともき 僕は中学高校と歌とダンスをやっていて、歌の専門学校に進学したんです。卒業後、petite bomb!というグループで活動を始めました。今も兼任しているんですが、共同プロデューサーの方に「新しいグループを作るんだけどどう?」と誘われて、FAKE IDOLに入ることになりました。

――どうして兼任でやってみようと思ったんですか?

ともき RYOMAくんプロデュースで、他にもこんなメンバーがいるよと聞いて、すごく面白そうだなと思いました。もともと僕はヒップホップをやっていたんですが、ダンスの系統が近くて、petite bomb!と方向性が違うのも楽しそうだなと。

RYOMA petite bomb!はかわいい寄りで、FAKE IDOLはパフォーマンス重視なので、ジャンルが全く違うんですよね。ビジュアルも文句ないですし、兼任で忙しくなるけど、ぜひ加入して欲しいと伝えました。

――FAKE IDOLを結成するにあたって、どんなコンセプトのグループを目指したのでしょうか。

RYOMA グループのコンセプトって大事だと思うんですけど、最初は逆にコンセプトなしで行こうと、一つのジャンルにとらわれずに、いろんな曲をやってみようと考えたんです。実際、お披露目ライブで9曲やったんですが、最初から運営の方がたくさんオリジナル曲を用意してくれて、恵まれた環境からスタートしたんです。いろんな曲を、いろんな表現でやってみて、その中でハマったところをコンセプトにすればいいんじゃないかという考えで始めたんです。激しめの曲もあれば、かっこいい曲もあるし、かわいい曲もあって。コンセプトがない方向性を続けていたら、それが逆にハマって。良い意味で、どれが本当の自分たちか分からない。そういう意味も込めて、グループ名を「FAKE IDOL」にしました。

ももき もともと“王道”じゃなくて、“逸脱”や“邪道”で行こうという話し合いがあったんですけど、それが何でもありのFAKE IDOLに繋がっていきました。