背中を押してくれた母には常に感謝の気持ちを忘れていない
――キャリアについてお伺いします。5歳で子役デビューしたのは、どういうきっかけがあったのでしょうか。
鈴木 母と一緒に観た『Mother』というドラマにハマって、自分もお芝居の世界に入りたいと思いました。お芝居をすることで、母に褒めてもらいたいという子どもならではの気持ちもあったと思います。それで母にお芝居をしたいという気持ちを伝えたら、生まれて初めてのお願い事というのもあって、事務所のオーディションを探して受けさせてくれたんです。今も私の背中を優しく押してくれた母には感謝の気持ちと、少しずつ恩返ししていきたいなという気持ちがあります。
――『Mother』は5歳が理解をするには難しい大人なドラマですよね。
鈴木 難しかったんですが、分からないことは母に聞いて、毎回感動して泣きながら観ていました(笑)。小さいときからアニメよりもドラマを観ることのほうが好きだったんですよね。
――小さい頃から人前に出るのは得意なほうだったんですか。
鈴木 それが大の苦手で、幼少期は母以外の人に抱っこされるのも抵抗があるぐらい人見知りで、かなり泣き虫でした。この世界に入ったことによって、徐々に自分の気持ちを出せるようになったんです。
――お芝居の楽しさも早くから感じていたんですか。
鈴木 事務所のレッスンが毎週あったんですが、本来だったらそういう空間は苦手なはずなのに、早い段階でお芝居をすることが楽しいと感じていたからか、生き生きとレッスンを受けていたみたいです
――同世代の子役にライバル意識みたいなものはありましたか?
鈴木 オーディションで役を掴み取るというときは、みんながライバルであり、自分自身もライバルなんですが、普段はあまり感じなかったです。むしろテレビなどで同世代の子がお芝居やトークをしている姿を観ると、勉強になることが多かったですし、すごく刺激になりました。
――最近は子役の方と共演する機会も増えているんじゃないですか。
鈴木 そうなんです!私が子役の頃は、大人の方から教えていただくことばかりでしたし、そのおかげで成長にも繋がっていきました。それが今、小さい子が現場にいる機会が増えてくると、自分も大人になっていかなければならないなと実感します(笑)。子役の子が現場でモジモジしていたり、お母さんにくっついたりしている姿を見ると、過去の自分と重なりますし、「頑張れ!」と応援したい気持ちになります。