自他ともに認める「雨女」のはずが…雨季の撮影地・バリでは晴天に恵まれて

——1st 写真集『やさしい日差し』の出版が決まった当時の心境は?

鎌田菜月(以下、鎌田) 自宅でゴロゴロしていたら、事務所のスタッフさんから「写真集、どう?」と、LINEが来て。即答で「やります!」と返したんですけど、一瞬「寝ぼけてるのかな?」と思うほどビックリしました(笑)。

——(笑)。写真集を出したいと、前から強く思っていたんでしょうか?

鎌田 そうですね。10年ほど前に「やりたいことある?」とスタッフさんに聞かれたときに「写真集を出してみたいです」と言いました。アイドルって、ステージとかファンの方とお会いするイベントがメインで、形に残るものって意外と少ないんです。ライブ映像などもありますけど、形として残せるモノが欲しいとはずっと思っていたので、写真集は憧れでした。でも、夢ではあったけど、目標ではなかったです。

——鎌田さんにとって、夢と目標は違うんですか?

鎌田 夢は「やってみたい」みたいな憧れの気持ちで、目標はそこに向けてどう動くかを考えて、プロセスを組み実現するものだと考えているんです。私はコツコツやっていきたいタイプだから、目標とするにはステップが見えないといけないし、チャンスを待つ写真集は、お話を聞いた時点では夢でしかなかったです。

――哲学的ですね。ただ、撮影が近づくにつれて、現実感も増していったのかと思います。

鎌田 打ち合わせが進み、撮影の話が具体的になるにつれて「本当なんだ」と実感が湧いてきました。たくさんの方々が私のために動いてくださるのは不思議な感覚で、普段はグループでの活動が中心なのでありがたかったし、気持ちが引き締まりました。

——ボディメイクなど、撮影への準備も入念に?

鎌田 はい。準備期間はリハーサルが詰まっている時期だったので、運動量が自然と増えてはいたんです。でも、それだけで体を絞れるわけではなく、写真集に向けて理想の体型を作るには時間が足りなかったので、途中からは「健康的な体」を作るために方向性を変えました。ちゃんと自炊して、肌荒れしない食材を選んだりとけっこうこだわって。ロケ地のバリに行く直前は、一番の健康体だったかもしれません。

——解放感あるロケ地では、その反動から現地のグルメを堪能したり?

鎌田 はい、どれもめちゃくちゃ美味しかったです(笑)。イタリアンや中華料理、ベトナム料理を味わって、日本にはないファンタのイチゴ味も飲んだし、好奇心に任せて、ひたすら食べました。

——現地では自他ともに認める「雨女」を払しょくできたそうですね。

鎌田 物販に行ったらゲリラ豪雨になったり、グループでは「私がいると雨が降る」というジンクスがあるんです。でも、撮影当時のバリは雨季だったにもかかわらず、滞在中はずっと晴れていました。一瞬、パラッと雨が降ったんですけど、お昼休憩中だったので撮影本番への影響はなく、雨女を返上できました(笑)。

――(笑)。その喜びもあったのか、写真集では楽しそうな表情も目立ちます。

鎌田 そう言っていただけるとうれしいです。アイドルとしての活動では「この曲は笑う曲だから笑う」みたいに、意識して笑顔を作ることもあるんです。でも今回は、純粋に楽しくて自然と笑っていたんだなって、写真集を見返して思いました。

――衣装のバリエーションも豊富ですよね。

鎌田 たくさん用意していただいて、打ち合わせで実際に着て決めたんです。普段は選ばない色の水着も「あれ、可愛いかも?」となったり、色々と挑戦できました。特にこだわったのは、黒のランジェリーに同色のジャケットを合わせたスタイルです。そこに「シースルーの靴下も合わせたいです」と自分から提案して、ちゃんと反映されたのでうれしかったです。