舞台『応天の門』は常に100%以上で臨んでいた
──俳優としてターニングポイントになった作品はありますか?
高崎 最近なのですが、去年12月に明治座さんの舞台『応天の門』に出演させていただいたのが大きかったです。高橋克典さんや西岡德馬さんなど、レジェンド俳優の方々とも共演させていただきましたし、『応天の門』をきっかけにお仕事をいただくこともあります。
──錚々たる俳優の方々に囲まれて緊張はしませんでしたか?
高崎 最初は緊張していたんですが、皆さん気さくに話しかけてくださったり、「ここはこうするといいよ」と親身になって教えてくださったり、優しく接してくださったので、気付いたら打ち解けていました。
──大きな舞台に立つプレッシャーはなかったですか?
高崎 初めての明治座さんでプレッシャーはあったんですが、本番は物怖じせずに挑めたんじゃないかなと思います。全25公演、2週間ちょっとの公演でしたが、常に100%以上で臨んでいました。
──ファンの方の反応はいかがでしたか?
高崎 すごく良くて、いまだに「『応天の門』は良かった!」と言っていただけます。25公演中23公演も来てくださったファンの方もいて、セリフまで覚えてくださって、本当にありがたいです。
──お忙しい中、オフはどう過ごされることが多いですか。
高崎 お仕事の日は動き回っているので、休みの日はアラームをかけずに起きて、何もしないことが多いです。ピラティスに行ったり、友達と遊んだりもしますけどね。
──体型維持のためにピラティス以外で何かされていることはありますか?
高崎 最近、ネットで腹筋を鍛える機械を買いました。肘を置いてコロコロ転がしながら体幹を鍛えられるローラーの電動バージョンです。
──最近ハマっているものはありますか。
高崎 岩盤浴にハマっています。休みの日は昼過ぎから一人で行って、夜9~10時まで岩盤浴とお風呂に入ったり出たりを繰り返しています。大きい施設だとご飯屋さんやマッサージ屋さんもあるので、一日いても飽きないですね。
──俳優としての目標をお聞かせください。
高崎 今は映像と舞台、どちらも力を入れていきたいと思っています。役柄的には、あまりやったことのない役にチャレンジしていきたいのですが、『応天の門』で描かれたのは平安時代で、すごく演じるのが楽しかったので、また時代劇にも挑戦したいです。
──最後に改めて『永遠の待ち人』の見どころを教えてください。
高崎 試写会で初めて拝見させていただいたときは、撮影していたときよりも、不思議な世界観の作品だなと思いました。観終わった後、キャストの皆さんと感想を言い合ったのですが、新しい感情が芽生えたような感覚でした。難解な作品と思われるかもしれませんが、日頃から仕事や上司に対しての不満で落ち込んだり、うつ気味になったりで、奥さんとぶつかっちゃう人も多いと思うんです。そういう人たちにとって共感できる作品だと思いますし、きっと「奥さんのことを大事にしよう」と思えるはず。ラストシーンは想像もできないような衝撃的な展開なので、ぜひスクリーンで観ていただきたいです。
Information
『永遠の待ち人』
2025年6月6日(金)〜6月12日(木)池袋シネマ・ロサにて公開ほか全国順次公開
出演:永里健太朗 北村優衣 高崎かなみ
釜口恵太 藤岡範子 ジョニー高山
監督・脚本・編集:太田慶
配給:OTAK映画社
2023年/日本/カラー/16:9/83分
©太田慶
仕事中心で家庭を顧みることのなかった泰明(永里健太朗)は、妻の麻美(高崎かなみ)が去ったショックで鬱になり会社を休職しており、唯一の話し相手は、たまに手土産を持って様子を見にやってくる同僚の岡崎(ジョニー高山)と鉢植えである。ある日、ぼんやり道を歩いていた泰明は美沙子(北村優衣)とぶつかり、美沙子がバッグから落としたナイフを拾う。泰明は美沙子の後を追い、ベンチで本を読んでいる美沙子に話し掛けると、美沙子は恋人・慎一(釜口恵太)を3年間毎日そのベンチで待ち続けているという。「彼はもうあなたのことを忘れているんじゃないですか」と泰明は言うが、美沙子は「愛は信じることです」と強い意志で恋人を待ち続ける。美沙子に心惹かれた泰明は、美沙子のもとに通い始める。泰明は、美沙子が迷いなく話す愛の定義を聞く度、自分と元妻の関係を反省。もし美沙子が想っている人が自分だったら、と考え、「何か変えてみることでこの悪循環から抜け出せるような気がする」と提案してみるが……。
■トークイベント登壇者(予定・敬称略)
2025年6月6日(金)18:15〜上映後
永里健太朗 北村優衣 釜口恵太 藤岡範子 ジョニー高山(以上、出演)太田慶(本作監督)
2025年6月7日(土)17:30〜上映後
永里健太朗 北村優衣 高崎かなみ(以上、出演) 太田慶(本作監督)
PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:ビューティ★佐口(OFFICE BEAUTY),STYLIST:豊島今日子