茶華道部の経験が時代劇にも活かされている
――前回の連載で、中学生になるタイミングでバレエを辞めて、中学時代は生徒会に打ち込んだというお話がありましたが、部活動は何かやっていましたか。
倉沢 茶華道部に入っていました。中学に入りたての頃は、またバレエ教室に通うつもりでいたんですよ。バレエ教室の先輩たちが、部活とバレエを両立するために週1回の茶華道部に通っていたんです。それで私も同じように茶華道部を選びました。

――茶華道の所作がバレエにも活きるみたいな理由ではなかったんですか。
倉沢 それはなかったと思います(笑)。ただ個人的に日本の所作や文化に興味はありましたし、新しいことを知るのが好きだったので、迷わずに入部を決めたのを覚えています。
――茶華道部ではどんなことを学びましたか?
倉沢 着付けを覚えましたし、あと百人一首の読み札を読めるようになって、校内で百人一首大会があった時に、準優勝しました。
――それはすごい!
倉沢 一人だけ圧倒的に強い子がいて、その子だけには最後まで勝てませんでしたが、その大会に向けて放課後も残って、ドラマの『ちはやふる』みたいにガチで百人一首をやっていました。百人一首以外にも、畳の上でのお作法や、お茶をたてる時の所作などを学びましたし、あとお華ですね。本格的に剣山を使ったことは数えるほどしかなかったんですが、フラワーアレンジメントをやりましたし、自分たちで和菓子を作ったこともあります。

――和菓子作りまでやるんですか。
倉沢 夏休みの特別活動として、自分たちで練り切りを作りました。
――茶華道部の経験は、ドラマにも活かされたんじゃないですか?
倉沢 そうなんです!「光る君へ」の所作稽古でも、着物の着付けが自分でできたのが活かされましたし、平安時代の所作なども抵抗なく受け入れられたりと、いろいろな場面で役立っています。
Information
2026年NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」に豊臣兄弟の妹・あさひ役で出演予定。2026年1月4日(日)より放送開始。
PHOTOGRAPHER:TOSHIMASA TAKEDA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI
