初共演の須賀健太さんに、たくさん頼らせていただいた

――須賀さんと共演して、どんな印象を持ちましたか。

水沢 今回が初共演だったのですが、安定感がすごくあり、たくさん頼らせていただきました。僕と恒松さんのセリフの掛け合いの中で、須賀さんは合いの手を入れないといけないのですが、自分だったら一番大変だなと思うポジションを違和感なく演じられていたので、さすがだなと思いました。須賀さんはご自分で舞台も演出されているので、僕の意見を聞いていただくこともあったり、セリフのタイミングなども大山監督を交えて、3人で相談して決めることが多かったです。

――すぐに須賀さんとは打ち解けられたんですか。

水沢 ずっとテレビで見続けていた方なので、最初はどうしていいのか分からなかったのですが、現場に着いてからみんなでご飯を食べる機会があったので、そのタイミングでいろいろお話しさせていただいて、すぐに仲良くなりました。

――一番印象に残っている須賀さんとのシーンはどこですか。

水沢 事務所で帽子を投げるシーンは、CGではなく僕本人が実際にやりました。須賀さんと一緒に練習させていただいたのですが、本番前に100回ぐらい投げて練習をしていました。それを踏まえて大山監督から、「本番は10回まで許す」と告げられました。でも練習で100回中10回もできなかったのに、果たしてできるのかと。しかも帽子を投げるだけではなく、須賀さんとお芝居もやり続けないといけないので、そんなプレッシャーの中で、本番は5回目で成功したんです。そのときの須賀さんの反応がすごく面白くて(笑)。そういう細かいところにもお付き合いいただけたので励みになりました。

――恒松さんとは過去にも共演経験があるんですよね。

水沢 僕がデビューして間もない頃に『都立水商! 〜令和〜』というドラマで、同じクラスの生徒役で共演しました。久しぶりの再会だったのですが、読み合わせをする回数も多く、過去に共演経験があるからこそ一歩踏み込んで、お芝居で勝負していけるという感覚もありました。恒松さんも安心感のある俳優さんなので、楽しくできました。

――恒松さんとはセリフの応酬もあるので、息を合わせるのも大変だったのではないでしょうか。

水沢 お互いに似たようなセリフが多くて、自分たちが何を言っているのか分からなくなることもあって大変でした。一日中やっていると、「私たちは何を話しているんだろう」と混乱してくるんです。物語の時系列順に撮影ができているわけではないので、このシーンはこういうふうに見せないといけないという判断も難しくて。ですが、完成したドラマを観ると、ちゃんとつながっているので、編集ってすごいなと思いました。

――恒松さんとのシーンで印象に残っていることもお聞かせください。

水沢 ワインを飲むシーンがあるのですが、どれぐらい飲んでいたかなど自分たちで覚えないといけなかったので、どこで飲んで、どのくらい飲んで、何をどう入れるかなど、覚えるのが大変でした。自分のセリフを話しながら「どこで自分は飲んだっけ?」とパニックになりました(笑)。

――どうやって乗り越えたんですか?

水沢 ひたすら暗記です。慣れてくるとやりやすいところが分かってくるので、「ここでは絶対にグラスを差し出す」「ここでは絶対に飲まない」と自分なりの段取りを決めていました。その行動にも意味を持たせられると思ったので、恒松さんと大山監督の3人で相談しながら進めていきました。テストで一回だけタイミングを間違えて、セリフが言えなくなってしまったこともあったのですが、本番はなんとかなりました。