スポーツマンの役をやる上で、陸上部の経験が精神面で生きている
――キャリアについてもお伺いします。学生時代、お仕事以外で打ち込んでいたことを教えてください。
水沢 中学時代は陸上部で、3年間走り高跳びに打ち込んでいました。

――なぜ走り高跳びだったのでしょうか。
水沢 部活内で高跳びをやる人がいなくなってしまって、僕は途中から入部したので、そのタイミングで顧問の先生に勧められて始めました。個人的に跳躍競技は好きだったので、ものは試しでやってみたら意外と面白くて、そのまま続けました。
――入部当初はどの競技をやりたかったんですか。
水沢 入部当初は100メートルと1500メートルしかできない部活内ルールがあったのですが、次の大会からやりたい競技ができると言われていたので、どうしようかなと思っていたところに高跳びを勧められたんです。
――高跳びの選手は水沢さん一人だけで孤独感はなかったですか。
水沢 もちろん孤独ではありますが、独り言をブツブツ言いながら、「これはこうだな」なんて練習するのが、意外と性格に合っていて。一人でコツコツやるのが好きなんです。
――教えてくれる方はいたんですか。
水沢 先輩もいなく、顧問の先生もやったことがない方だったので、中学2年生までは前任の顧問の先生に基礎的なことを教えていただいて、最後の1年間は現役で十種競技をやっている先生が顧問になったので、その先生に教わってから、さらに記録が伸びていったので、もっと早く教えてもらいたかったなと思いました。
――陸上部の経験が、お仕事に活きたことはありますか。
水沢 この世界に15歳で入ってから、プライベートではスポーツと縁遠くなってしまったのですが、今年秋に放送予定のドラマ『俺たちの箱根駅伝』(日本テレビ)でランナー役をやらせていただくなど、いろいろなスポーツマンの役を任せていただいて、お仕事でスポーツに触れることも多いです。そんな時に陸上部の経験が、精神面でも生きているのかなと思います。

――この世界に入るきっかけを教えてください。
水沢 最初はモデルになりたかったんです。というのも成長期で身長が伸びて、それまで着ていた服が着られなくなってしまい、たくさん洋服を着たい=モデルだと思ったんです。その話を父親にしたら、僕の代わりに事務所を探してくれました。当時はモデル事務所と俳優事務所があるという知識がなくて、応募した事務所が全部俳優の事務所だったんです。その中で今の事務所の研音でお世話になることになりました。最初はモデルをやりたいと伝えていたのですが、気がついたらお芝居のレッスンを受けることになっていました(笑)。
――最初はモデル志望だったんですね。
水沢 そうです。ですが、事務所のお芝居のレッスンに通っていたら、初めての現場が決まったんです。実際に現場でお芝居をやってみたら、それまでテレビをまともに見ていなかった人生だったので、4時間撮影したら撮影した分がそのまま放送されると思っていたんです。ところが実際に放送されたのは15秒しかなく、それがすごく悔しかったんです。もっとテレビに出てやる!という気持ちで、本格的にお芝居を始めました。そのタイミングで2019年に「メンズノンノ・モデルオーディション」を受けさせていただき、準グランプリを受賞して、専属モデルにもなることができました。
――もともとやりたかったモデルを実際にやってみて、ギャップはありましたか。
水沢 モデルは、お芝居とは見せるものが違うと思っているので、そのあたりの面白さと難しさはいまだに感じていますし、どちらも探求しがいのあるお仕事です。
――水沢さんにとって、同世代のメンズノンノ・モデルはどういう存在ですか。
水沢 仲間意識はみんなあると思います。新旧のメンズノンノ・モデルと現場で一緒になるのは、安心感があって落ち着くし、ありがたいことです。その分、「負けてられないな」と思うところもあるので、ライバルでもあります。
――モデルの経験が俳優の仕事に反映されている部分はありますか。
水沢 モデルのお仕事を通じて、いろいろな洋服を知れるというのは、役の衣装を着るうえでも着こなしの勉強ができています。メルのような特殊な衣装でも、モデルとしてスリーピースなどのスーツを着ていた経験があってよかったと思いました。
――最後にプライベートでハマっていることを教えてください。
水沢 暇があればキャベツの千切りをしています(笑)。ランナー役をやる上で体型管理を自分でやることになり、慣れない包丁を使い始めました。やってみたら切っている時間がストレス発散になりますし、作業中にセリフも覚えられるので、最近は台所に立って何かしていることが多いです。
――料理もするんですか?
水沢 もちろんです。自己満足の世界なので、多少味付けのミスがあってもいいかなと(笑)。
――キャベツ以外だと、どんな食材を切っているんですか。
水沢 大根を切るのも面白いですし、玉ねぎも切るのが好きです。ただ玉ねぎのみじん切りに熱中するあまり、ペースト状になりかけることもあります。難しさでいえばにんじんです。硬さや大きさも違いますし、根元から先端に向かって細くなっているので、それを揃えていくのが大変ですが、とにかく面白いです!
Information
Huluオリジナル『メルカトル・ナイト』
Huluにて独占配信中!
原作:⿇耶雄嵩「メルカトル・ナイト」【『メルカトル悪⼈狩り』(講談社⽂庫)収録】
キャスト:⽔沢林太郎 須賀健太 恒松祐⾥ 新⽊宏典 ⼸⽊奈於(乃⽊坂46)
監督:⼤⼭晃⼀郎
脚本:篠⼭輝信
制作プロダクション:AOI Pro.
製作著作:HJホールディングス
©⿇耶雄嵩/講談社 ©HJホールディングス
悪徳銘探偵メルカトル鮎(⽔沢林太郎)に持ち込まれた「命を狙われているかもしれない」という⼈気⼥性作家(恒松祐⾥)からの調査依頼。”殺⼈へのカウントダウン”を匂わせるように毎⽇届く謎のトランプが意味するものとは……?メルカトルと、助⼿兼作家・美袋三条(須賀健太)との推理が冴えわたる。
PHOTOGRAPHER:HIROKAZU NISHIMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:菅井彩佳,STYLIST:古川水桜
