樹と冬雨にとっての幸せのかたちが描かれていることにうれしさがあった

――ドラマ「チェイサーゲームW」シリーズが映画化するというお話はいつ頃聞いたのでしょうか。

菅井友香(以下、菅井) 撮影が昨年の夏だったのですが、その少し前にお聞きしました。

中村ゆりか(以下、中村) 「チェイサーゲームW2」の撮影中に、「映画ができたらいいよね」とスタッフさんたちとも話していて、それがいつの間にか、こんなに早いスパンで映画化が決まるなんて、想像もしていませんでした。

――映画『チェイサーゲームW 水魚の交わり』の脚本を初めて読んだ時の印象はいかがでしたか。

中村 樹(菅井)と冬雨(中村)の未来が気になっていたのですが、家族になる覚悟が今回のテーマで、そこを端折らずに丁寧に紡いでいる様が、温かさもありましたし、2人にとっての幸せのかたちが描かれていることにうれしさがありました。樹と冬雨の生活や行く末が、映画ならではのゆったりとした時間の中で丁寧に描かれているなと感じました。

菅井 ドラマシリーズから7年後が描かれていますが、2人が家族として一緒に暮らしていたらいいなと思っていたことが現実になっていて。ただ幸せな部分だけじゃなく、女性同士で一緒に暮らしながら子育てをするという現実的な難しさも描かれているのがリアルだなと思いました。ここまで踏み込んだ作品に携わらせていただけることをありがたく感じて、しっかり届けたいと思いました。

――7年という時間を経て、2人の置かれている立場も大きく変化します。

中村 あんなにツンデレしていた冬雨なのに、7年経つと樹に安心しきって身を委ねて、甘えすぎてしまって。それが逆に樹にとっては「感謝が足りない」となり、いらつかせる原因になっていく。リアルな家庭を体現しているなと思いました。

菅井 樹は家族を支えることの楽しさと悩みがあるうえに、仕事を辞めたことへの葛藤もあります。冬雨のことが大好きなのに、一人の女性としてキャリアを積んでいく人生が羨ましく思えて気持ちが揺れ動く。樹も年齢を重ねて、いろんな悩みが生まれています。

――短いスパンとはいえ、ドラマから映画の撮影まで期間が空いて、空白を埋めるためにしたことはありますか。

中村 事前にドラマ全話を振り返ったのですが、そこまで気持ちがかけ離れて作りにくいということはなくて。私自身が2人の一番の味方でいようと思っていたので、ドラマの延長線上で自然と寄り添いやすかったですし、違和感なく溶け込めました。

菅井 ドラマシリーズ2作を通じて、ゆりかちゃんとの関係性も出来上がっていましたし、私の中で樹が染みついていたので、ドラマでの関係性を突き詰めていくような感覚でした。