ソロ転換後に突きつけられた現実と恩人

――JUBEEさんがDJからラップに移行する流れを教えてください。

JUBEE DJしていて、まずスクラッチがやりたすぎたんで、「SUPER SEAL BREAKS」というスクラッチ・バトル用のレコードがあって。それとBUDDHA BRANDのレコードを両方買ったんです。その2枚で、ずっとスクラッチをやっていて、それだけで満足していたんですよね。でもDJたるもの、もっとレコードを買って、ミックスもしなきゃいけないんじゃないかとふと思って。それで今ほどネットも進化していなかったので、DJ教室に通ったんです。「BPMはこうやって合わせるんだよ」みたいなところから始まって、基礎的なことを教えてもらったんですが、俺の中で全然面白くなくて。難しすぎるから、3回くらいで行かなくなって、家のターンテーブルも埃をかぶり始めたんです。

――そこでDJとは距離を置くようになったと。

JUBEE 相変わらず周りにヒップホップを聴いている奴もいなかったので、まずは友達が欲しいなと思って、mixiで「高校生 ラップ ヒップホップ」みたいなキーワード検索をしたんです。そしたら一人、趣味が合いそうな奴がいて、実際に会った時に、「ラップやってみれば」と言われて、「じゃあDJはやめて、ラップをやるわ」という流れです。それが16歳の時だったんですが、当時はビートの概念もなかったので、とりあえずICE CUBEのインストでラップを書くみたいなことをやっていました。最初は、それだけでも幸せだったんですよね。

――ラップをやる上で、今お話しに出たKICK THE CAN CREWやBUDDHA BRANDの影響はあったんですか。

JUBEE 最初はKREVAさんの真似しかしてなかったです。ICE CUBEのビートでKREVAみたいな(笑)。

Novel Core めっちゃいい(笑)。当時のラップを聴きたい!

JUBEE ライミングを大事にしていましたね。そこからMONJUやBESなど、黒い系のヒップホップを好きになるので、KREVA系は卒業して、もっとコアになり始めて。

Novel Core レイドバックした重たい感じ?

JUBEE そうそう。だんだんトラックもJ・ディラみたいなのに変化して、高校時代は仙人掌さんみたいなラップをしていました。

――高校時代からライブ活動はしていたんですか。

JUBEE 初ライブが17歳の時で、場所は三軒茶屋のバーみたいなスペースでした。当時はマジで友達もいないし、別に不良でもないんで、つながりがないんですよ。なぜ、そこに出られたかと言うと、mixiで知り合った奴がやんちゃで、高校生なのにクラブで遊んでいたので、その流れで紹介してもらったんです。ただ、そういう界隈だから、不良が多かったんです。ライブをやるにしてもノルマが課されるので、面倒くさくなって、ライブは数回でやめたんです。そこで知り合った人たちとも疎遠になって、ずっと家でラップをやっていたんですよね。そんな中で大学に進学したら、そこにはヒップホップ好きもいたんです。

――ようやく、ヒップホップ仲間と出会えたんですね。

JUBEE DJをやってる奴もいましたしね。それで、ある同級生の友達から「iPhoneでビートを作れるらしいぞ」と聞いて、「iMaschine」という音楽制作アプリだったんですが、それを使い始めたらマジで楽しくて、ずっとスマホでビートを作っていたんです。あっという間にアルバム分の曲が出来ちゃって、自分のラップもスマホで録って、その音源をSoundCloudに上げたんです。さらに別のつながりで面識のあったBIMに、その音源を送ったら、めっちゃ気に入ってくれて。大学卒業後に、BIMに声をかけてもらって、CreativeDrugStoreに入ることになりました。それが23歳の時です。

Novel Core すげー流れ!

――大学時代もライブはやっていなかったんですか。

JUBEE 自分でイベントを打って、ライブをやることもありましたが、大学時代は4回程度でした。

――ラップのスタイルはいかがでしたか。

JUBEE その頃は、ISSUGIさんっぽかったかな。大学にレコードオタクの先輩がいて、ソウル、ファンク、90’sのヒップホップなどのレコードをたくさん持っていたので、いろいろ聴かせてもらって、徐々にブラックミュージックライクなヒップホップスタイルが強くなっていきました。

――CreativeDrugStoreに入ってからは順風満帆だったんですか。

JUBEE 逆に、そこからは地獄の日々でした。BIMとin-dがやっていたTHE OTOGIBANASHI’Sを中心に、俺を含めて、映像を撮る奴、トラックを作る奴がいて、みんなをフックアップするためにCreativeDrugStoreを作ったんです。ただ俺の役割が、それのサポートみたいになってしまって、JUBEEとしての活動というよりは、ライブのセトリを考えたり、ライブの間奏の時のラップを考えたり、パーティーのフライヤーはどうするみたいなことを割とやっていたんですよね。

Novel Core A&R的な役割だったんだ。

JUBEE 若い奴らが集まってやっていたグループなので、俺自身も自我というか、「これでいくんだ!」みたいな強い気持ちもなくて。ずっとこのままでいいのかという思いもありつつ、みんなで一緒の家に住んでいたので、流されていた部分があったんですよね。そんな日々が続く中で、26、27歳で「ソロで頑張る」とみんなに告げて、家も出るんですが、もちろんメシは食えないから、バイトをしながら音楽活動を続けていたんです。

――転機は何だったんでしょうか。

JUBEE ソロになって初めてリリースしたシングル『NOISE SURFER MIND』はミクスチャー色が強くて、自分でビートも作ったんですが、その時にミックスをILLICIT TSUBOIさん、MVを新保拓人さんに依頼して、結果的に自分で制作費を持ち出しすることになったんです。もちろんお金もない中で捻出して。

このまま続けても売れるか分からない。身銭を切るしかない状況が続いていた頃に、どうしようと思って、いろんな人に相談して。大学の先輩にELIONEさんがいて、「そういえばワンさんって沼津から東京に出てサバイブしてるよな」とふと思って、4年ぶりぐらいに連絡したんです。そしたら相談に乗ってくれることになって、カフェで曲を聴いてもらったら、すごく気に入ってくれて、「思い当たる人がいるから連絡するよ」と言ってくれて、当時マンハッタンレコードにいた粟倉(亮一)さんと引き合わせてくれたんです。

Novel Core 一気に話が進み始めた!

JUBEE しかもワンさんも同席してくれて、3人でお茶をして。その時点で粟倉さんは「ぜひマンハッタンで一緒にやりましょう」と言ってくれて。

Novel Core ワンくんはマジ優しい人ですよね。いつも誰かのピンチがチャンスに変わるタイミングの中にいるんですよ、僕も16歳ぐらいの時に知り合って、精神的に落ちていた時とかも、わざわざ家の近くまで会いに来てくれるんですよ。あと僕がデザインに興味があって、もっと自分のアルバムのアートワークに力を入れたいと話したら、SALUくん周りのデザインをやっているグラフィックデザイナーのDOPEくんを紹介してくれたんです。そうやって自分の持っているコネクションなんかを、自分がイケてる、かっこいいと思っている人たちに対して惜しみなく分け与えてくれるんですよね。そこには一切の損得勘定もなくて、今もJUBEEくんの話を聞いていて、改めてワンくんはすごいなと思った。

JUBEE ワンさんと会ってなかったら、ここに俺はいなかったと思うよ。

Information

〈アルバム情報〉
JUBEE 3rd ALBUM 『SUPER RAP ROCKERS』
2026.10.14 Release
℗© 2026 RAP ROCKERS

〈ツアー情報〉
『JUBEE 3rd ALBUM TOUR 2026-2027 “SUPER RAP ROCKERS”』
2026/11/25(Wed.) 下北沢 SHELTER
OPEN 19:00 / START 19:30

11/29(Sun.) 大阪 Music Bar HOKAGE
12/13(Sun.) 岡山 PEPPERLAND
12/19(Sat.) 福島 club NEO
12/20(Sun.) 仙台 SHAFT

2027/1/11(Mon.) 金沢 vanvan V4
1/16(Sat.) 福岡 Kieth Flack
1/23(Sat.) 名古屋 R.A.D
1/24(Sun.) 奈良 生駒 RHEBGATE
OPEN 17:30 / START 18:00

日程:2027年1月24日日曜日
会場:奈良 生駒 RHEBGATE
時間:OPEN 17:30 / START 18:00

チケット:Adv. ¥3,500 / Door. ¥4,500 +1D
出演者:JUBEE

【各プレイガイド先行】
9月18日(金)12:00 ~ 9月27日(日)23:59
https://JUBEE-CDS.lnk.to/superraprockers_ticket

Novel Core

東京都出身、25歳。ラッパー、シンガーソングライター。SKY-HI主宰のマネジメント / レーベル “BMSG” に第一弾アーティストとして所属。高いラップスキルと繊細な歌唱技術を保有しながらも、等身大の言葉で紡ぐ飾らない表現力とパワフルなライブパフォーマンスが話題を呼び、幅広い世代から強い支持を集める。ヒップホップとロックを軸に、様々なサブカルチャーを融合させた独自のミクスチャーサウンドは、ジャンルに縛られない自由な表現として高い評価を獲得。これまでに発表した全てのアルバム作品が主要チャートで日本1位を獲得するなど、その名を確かなものとしてきた。2024年1月、日本武道館での単独公演を完全ソールドアウトで成功させ、翌2025年2月には自身初となるアリーナ単独公演を決行。大型公演に限らず、全国各地のライブハウスを巡るツアーも精力的に展開し、圧倒的なライブ力と真摯な姿勢でファンダムとの強い信頼を築いている。また、ライブの総合演出をはじめ、衣装のスタイリングからアートワークのデザインに至るまで、全てのクリエイティブにおいて一貫してNovel Core自身がディレクションを担っており、その鋭い感性は音楽シーンの枠を超えて高く評価されている。FERRAGAMOやETROなどのトップメゾンのモデルにも起用されるなど、ファッション業界からの注目も高く、アーティストとしての表現領域をさらに広げている。音楽、ファッション、アートワークなど、多種多様なカルチャーへの愛とそれを裏付ける実力で、Z世代を牽引する新世代ミクスチャーアーティスト。

JUBEE(CreativeDrugStore, Rave Racers, AFJB)

2015年より音楽活動を開始。

HIPHOP・ROCK・RAVEといった多様な音楽カルチャーを横断し、様々な価値観や表現方法を吸収。ミュージックシーンにおいて白でも黒でもない、それぞれの血が混ざり合った「グレー」であり続けることを誓い、「RAP ROCKERS」という独自の精神を掲げる。
その活動形態は多岐にわたり、クリエイティブチーム〈CreativeDrugStore〉ではHIPHOPグループの一員としてMCを担当。また、ダンスミュージックプロジェクト〈Rave Racers〉を主宰。
さらに2022年よりAge Factoryとのミクスチャーロックバンド〈AFJB〉を結成し、フロントマンを務める。「BLARE FEST.」「DEAD POP FESTiVAL」「LIVE AZUMA」「REDLINE」「VIVA LA ROCK」など各地の大型フェスや対バンイベントに出演し、ロックシーンへの本格的な進出が話題を呼んでいる。
2024年には自身がプロデュースする音楽イベント「CROSSOVER」を立ち上げ、The BONEZ、Age Factoryをはじめ、どんぐりず、ENTH、lilbesh ramko、SPARK!!SOUND!!SHOW!!といった幅広いジャンルのアーティストを招集。文字通り音楽シーンのクロスオーバーの活性化を目指す。
同年リリースの2nd Album『Liberation』には、Kj(Dragon Ash/The Ravens)、JESSE(RIZE/The BONEZ)をはじめ、(sic)boy、HIYADAM、清水英介(Age Factory/AFJB)、in-d(CreativeDrugStore)、OMSB、MUD、牛丸ありさ(yonige)、上田剛士(AA=)、TSUBAME、Yohji Igarashi、DAIKI(AWSM.)、nerdwitchkomugichan(Age Factory/AFJB)、CYBERHACKSYSTEM(Rave Racers)ほか、各シーンを代表するアーティストが参加。同アルバムを引っ提げた全国ツアーファイナルでは、東京・代官山UNITでのワンマンライブをSOLD OUTさせ、成功を収めた。
2026年に新章開幕を宣言し、精力的な楽曲リリースを展開。10月14日(水)に3rd ALBUM『SUPER RAP ROCKERS』をリリースし、11月29日(水)から全国9箇所を回る3rd ALBUM TOURを敢行する。

PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI