演じるサラのキャラクターは宝塚時代の自分と重なる

――今回演じるサラと、自身の共通点を教えてください。

柚希 リーダーになるまでの過程が、似ていると思います。本作では、脚本・歌詞・演出を担当されている板垣(恭一)さんが初演時に私のキャラクターを反映して「あてがき」をしてくださったのですが、サラと一番似ているのは、元々、私にはリーダー気質がなかったことでしょうか。宝塚時代は星組でトップスターというリーダーになりましたが、リーダー気質がなかったため、がむしゃらに無理やり頑張った時期もありました。でも、それではみんなついてきてくれない気がしたので、方向転換したこともありました。

――勇敢なナポレオン役を演じた宝塚時代の「眠らない男・ナポレオン —愛と栄光の涯(はて)に—」のイメージもあり、リーダー気質がなかったとは驚きです。

柚希 その作品を上演していた頃のようなリーダーになれたのは「できないものはできない」と言って、すべてを抱えようとせず、助けてもらえるようにと考えたからです。弱いところ、頼るところを見せたら、みんなが手を差し伸べてくれるようになりましたし、支えてもらえるようになったんです。サラも同じで、最初は「できない」と落ち込んでいるけど、やがて「あなたのような人が必要」と周囲が盛り上げてくれるようになるので、自分の過去とも重なりました。

――サラと共に女性の権利を求めて戦う親友、ハリエット・ファーリー役のソニンさんとも久々の共演となります。

柚希 初演時から現在までにおたがい色々な道を歩んできましたし、今回また共演できるのがうれしいです。私たちに限らず、初演時と同じキャストの方々も含め前回を思い出そうとせず、ゼロから作り直すつもりで本番へ臨もうと思っています。再演というのは恐ろしく、「初演はよかった」と思ってくださる方々のハードルが上がっているので、想定以上にいいものにしなければいけないと思いますし、みんなで力を合わせていきたいです。初演時に見えていなかったものも冷静に見ながら、作っていければと思います。

――柚希さんから見る、ソニンさんの魅力は何でしょうか?

柚希 過去作にはないソニンちゃんの強さがあって、初演時もそれまで強い女性像を演じていたソニンちゃんとは少し違う、抑えつけられている中で忍耐強く耐えているところから始まるんです。ただ、だからこそ最後に強く感情を出したところで、気持ちが良く、ハリエットという役に共感できるように持っていってくれるので、ソニンちゃんの中にある役づくりの引き出しの中でも新鮮な感じで、好きです。