役作りのために自ら消防学校の体験会に参加

――出演中のドラマ「119エマージェンシーコール」で消防士の上杉昴を演じていますが、事前にどんな準備をしましたか。

酒井大成(以下、酒井) 大まかなキャラクター設定とスタッフさんが集めてくれた資料に目を通してから、まずは自分なりにネットで消防士について調べて。クランクイン前に郊外にある消防学校で年一回行われる体験会に参加させていただきました。

――それは番組側がセッティングしてくれたんですか?

酒井 自分で探して申し込んだんです。

――自主的に参加したんですか!

酒井 そこで火を間近で見たり、防火服を装着させてもらったりなど、実際に体を使った訓練を体験しました。

――初めての「月9」ドラマ出演になりますが出演が決まったときのお気持ちはいかがでしたか。

酒井 とてもうれしかったです。脚本を読んだら、急病、事故、火災、災害など、誰しも直面する可能性がある今の時代だからこそ、知っておく必要のあることもたくさん盛り込まれていて、メッセージ性の強い作品になりそうだと思いました。

――ドラマは横浜市消防局司令課3係で働く指令管制員(ディスパッチャー)の姿が描かれますが、2月24日放送の第6話で、上杉も司令課に配属されることになります。

酒井 司令課は119番通報を受けて、救急車、消防車の出動指令などを行いますが、通報者と直接やり取りをするわりに、消防士などに比べて、今まであまり大きくフィーチャーされてこなかった存在だと思うんです。ドラマにも描かれていますが、緊急を要する通報の中に混じってイタズラなどもありますし、切羽詰まった通報者から怒られることもあります。そうした見えない苦労や、深刻な問題も知ってもらえる機会になる作品です。

――上杉にはどんな印象を抱きましたか。

酒井 キャラクター設定に生意気と書かれていたんですが、なんで生意気なんだろうと考えたときに、現場で命を救っていきたいという現場主義な性格だったり、1分1秒を争う現場へのプレッシャーなども相まって、主演の清野菜名さんが演じる粕原雪のように心に寄り添う司令課に苛立ちがあるんですよね。仕事に対する情熱が、上杉を生意気にさせているのかなと。