チーム内で映像を作ることの大きなメリット
――4月15日の「PERFECTLY DEFECTiVE TOUR 2026」初日、恵比寿LIQUIDROOMでは客席にカメラを回す場面がありました。
Novel Core あのカメラは360度を撮れるGoPro MAXなんですが、マネージャーのつっちーさんのアイデアで、「ステージに定点で置いておいて、よきタイミングでお客さんに渡して回すと、いい画が撮れるんじゃないか」ということでやってみたんですが、気づいたら戻ってこなくて(笑)。途中でイベンターさんが回収してくれました。ああいうのって前だけで回って戻ってくることが多いから、最後方までカメラが回ったのはうれしかったですね。それだけOUTERがコミュニケーションを取っていた証拠でもありますから。

――最近は映像に力を入れているんですよね。
Novel Core そうなんです。今回のツアーで使っている一眼カメラもモニターやハンドルをつけてMVが撮れる仕様になっているんですが、全部僕の私物です。ペリカンぐらいのサイズのクソデカいカメラバッグを2つ所有していて、レンズ6本と、Roninのスタビライザーと、もろもろで120万円ぐらいかけて機材を一気に揃えました。
――気合が入っていますね。
Novel Core 物だけあってもしょうがないので、DaVinci Resolveという動画編集ソフトを入れて、カラーグレーディングの勉強をしています。この半年で、かなりコツを掴めてきて、ちょっとした動画の編集や、MV1本作るぐらいであれば、ある程度のクオリティのものはできるかなというぐらいまでにはなったかなと。ステージ上では僕が撮ることはできないので、それをチームの中で細かく落とし込んで、「こういうワークが欲しいです」とかリファレンスになる映像を見せながら、みんなで一緒にオペレーションを管理して、今回のツアーの映像を自分たちのチーム内で回しています。だから今、カメラや映像に対する興味はとてつもないです。オフの日でも平気で12時間くらいかけて、映像関係の資料や、海外の人が英語でやっているチュートリアルをYouTubeで観ています。
――独学で勉強しているんですか。
Novel Core 基本は独学ですね。映像監督やカメラマンの人たちが周りに多いので、困ったことがあれば聞いた方が絶対早いとは思うんですが、申し訳なさも半分ぐらいあって。急に電話して、初歩的な質問をするのもどうなのかなと。それに人から教わるよりも自分で学んで掴んだ知識の方が忘れないという感覚もあるので、できる限り自分で勉強しています。
――チーム内で映像を作ることのメリットは何ですか。
Novel Core 大きく2つあります。まず素材が手元にある状態だと、いろいろ話が早いですよね。外部に委託するとなると、基のマスターデータは先方にあるし、すべてのデータを一旦もらうのも簡単なことではありません。素材が上がってくるまでの待ち時間、こちらは何もできないというのが正直ストレスでもあって。お客さんのことを考えても、素材を自分で見て、編集できるものがあったら、すぐに取りかかれる方が、高い熱量のうちにできるだけ短いスパンで映像を観てもらえるので、そこのラリーが少なくて済むというのが大きな利点です。
――もう一つはなんですか。
Novel Core カラーグレーディングなどのフィードバックや「このカット、もう少し細かく割りたい」「この映像に差し替えたい」といったラリーも、チーム内で一緒にその場で見ながらできるので正確です。あと個々の好みがお互いに共有できていくので、AIの学習みたいな感じで、「こういうものが好きだろうな」「こういう画角の映像も撮った方がいい」というのが自然に分かるようになっていく。長期的に見たときに、無駄な会話が必要なくなってくるというのも大きいです。チームCoreはコミュニケーションの濃度を大事にしているから、自分たちでできることは自分たちでやることを大切にしています。

――Coreさん自身が映像制作に携わることで、自ずとパフォーマンスの見せ方も変化が生じるのではないでしょうか。
Novel Core そうですね。今回のツアーはステージングについても、みんなで話したし、しっかりしたワークをしていただいているので、そのワークに対して自分たちがどう映っているのかを常に意識しながらパフォーマンスができるようにしようと思っています。でも、そのことばかりにとらわれてしまうと、歌詞が飛んじゃうとか、演奏をミスっちゃうとか、おざなりになる部分も出てきます。それがないように普段から練習を重ねるのが着地点なのかなと。ここ数年で、アリーナやドームの規模感でツアーができるところを目指しているので、そういう状況になってからカメラを意識するのは遅すぎる。常にカメラで抜かれていることを意識するのは至上命題ですね。
