石垣島のリスザルは目がくりくりしていて衝撃のかわいさだった
――フォトエッセイを出すことが決まった時はどんな気持ちでしたか?
莉子 ずっとマネージャーさんと「形に残るものを作りたい」と話していたので、念願が叶って素直にうれしかったです!でも、エッセイに関しては、「ちゃんと書けるかな」と不安な気持ちがありました。
――フォトエッセイのテーマは編集の方が決めたのですか?
莉子 はい。どんなことを書こうかと話し合ってから、編集さんにテーマを絞っていただき、書き始めました。移動時間に浮かんだ言葉を書き留めることが多かったので、スマホのメモを使いました。
――原稿を書き終えるまでにどのぐらい時間がかかりましたか?
莉子 編集の方に「そろそろ締切が……」と言われてから、6時間くらい会議室に籠るのを2日間繰り返して書きあげました。昔から夏休みの宿題も、最後の最後にまとめてするタイプなので、今回も逃げられない状況に自分を追い込んでいただきました(笑)。
――フォトエッセイが出ると決まって、ファンの方の反応はいかがですか?
莉子 「フォトエッセイを出したい!」と言い続けていたので、「莉子の夢が叶ってうれしい」と喜んでくださる方が多かったです。みなさんのおかげです。
――執筆するにあたって、他の方のフォトエッセイを読みましたか?
莉子 このお話が決まってから、編集さんにおすすめされて何冊か読みました。それぞれの方の人柄や生き様がダイレクトに表れていて、面白さにハマってしまいました。
――印象に残っているフォトエッセイは何でしょうか?
莉子 高畑充希さんのエッセイは分かりやすい言葉で綴られているのに、内容がとても魅力的でご本人にお会いしてみたくなりました。戸田恵梨香さんのエッセイも、すごく印象に残っています。以前、ドラマで共演して大好きになったずんの飯尾(和樹)さんのエッセイも読みましたが、さすが芸人さんという内容で面白かったです。
――エッセイで自分のことを表現するにあたって、恥ずかしい気持ちはありましたか?
莉子 今まで自分のことを話す機会がなかったので、ここぞとばかりに吐き出しました。恥ずかしさはなかったです。
――小さい頃からのエピソードが鮮やかに綴られていると感じました。
莉子 幼い頃の記憶は忘れていることが多かったので、一番覚えている母親に「この頃、どうだった?」と何度も質問しました。「言われてみたらそうだったかも」と、思い出しながら書きました。
――『Popteen』専属モデル時代の表紙も掲載されています。
莉子 そんなに前のことでもないのに懐かしかったですね。年表のページは、「小学6年生の時から芸能の仕事を始めて、こんなにいろいろな経験をさせていただけてありがたいなあ」と、自分の本ながらじっくり見入ってしまいました。
――ご自身が出ていた作品を見返すことはありますか?
莉子 あんまりないです。一応目を通しますが、反省点しかなくて、マイナスモードに入ってしまうことが多いので……。自分の作品に満足したことは一度もないですが、そこがお芝居の魅力的なところだと思っています。
――写真は石垣島と竹富島で撮影されたそうですね。
莉子 はい。明るくて、自然体でいられるような場所で撮影したいと編集さんにお話ししたら、海のきれいな石垣島と竹富島をおすすめしてくださいました。どちらの島にも行ったことがなかったので、人生初のフォトエッセイを初めて行くところで撮影するのもいいかもと選びました。海は信じられないくらいの透明度でした。
――撮影で印象に残っているエピソードを教えてください。
莉子 石垣島のリスザルです(笑)。自然に近い状態で飼育されていて、飼育員の方が私の近くに餌をポンって投げたりすると、私の頭、肩、背中にぴょんぴょん乗ってくるんです。目がくりくりしていて衝撃のかわいさでした。もうひとつは、お天気。台風の時期の撮影で心配していましたが、たまたま撮影期間だけ奇跡的に晴れたんです。「ありがとう!」と神様に感謝しました。
――フォトエッセイの見どころをアピールしてください。
莉子 今まで話してこなかったことも含めて“今の私”を詰め込んだ自己紹介のような本です。手にとった方に「いい本に出会えた」と思っていただけたらうれしいです。
――自分の文章を読んでみてどうですか?
莉子 書き終えた達成感もありましたし、フォトエッセイのために編集の方が取り寄せてくれた友達と母親のメッセージに感激して、目が腫れあがるくらい泣きました(笑)。「早く読んでほしい!」といろんな人に自ら宣伝しています。