畑芽育さんのお芝居は絶妙なラインをついてくる
――本物のお寺で撮影したそうですが、緊張はしましたか?
奥野 逆に落ち着きました。風景もいいし、お香の匂いや袈裟の匂いがホッとするんですよね。
――袈裟も実際にお坊さんが着ているものですか。
奥野 そうです。最初のほうはお坊さんに着せてもらって、途中から自分で着られるようなりました。だから今後もお坊さんの役が来たら、自分で着られますので是非(笑)。お坊さんからは「衣装が崩れない」と褒めていただきました。若いお坊さんたちは、すぐに崩れちゃうそうなんです。
――崩さないように意識したんですか。
奥野 今着ている服もそうですけど、僕たちの仕事って衣装が多いじゃないですか。人様からお借りしているものなので、自分の服のようには扱わないんです。意識している訳ではなく、撮影で動く以外は自然と丁寧に扱う癖がついているんです。それをお坊さんに言ったら「素晴らしい」と(笑)。
――主演を務めた畑さんの印象はいかがでしたか。
奥野 愛らしいというか、見た目もそうですけど、彼女自身のキャラクターがかわいらしいなと思いました。それでいてしっかりしていて、お芝居も上手。今回のドラマは、ちょっとオーバーで色のあるお芝居を求められたんですけど、やり過ぎない、やらなさ過ぎない、絶妙なラインをついてくるんですよね。僕には、ここまでバランス良くお芝居できないなと初日に思いました。年下ですが、経歴としては先輩なので、学ぶことが多かったですね。
――現場の雰囲気はいかがでした。
奥村 とにかく麦ちゃんと柊が再建するお寺の主任コンサルタント・里中樹を演じた東啓介さんのお芝居が面白くて(笑)。アドリブが凄まじくて、監督の笑い声が入ってくるほどでした。カメラマンさんまで笑いを我慢していて、その顔が本当に面白くて。あんまり現場でカメラマンさんは感情を出さないので、なかなか見られない光景でした。それぐらい僕ら演者も含めて、笑顔が絶えない現場でした。ふざけて笑い倒していたので、仕上がりが不安な面もありますけど(笑)。
――最後にドラマの見どころをお聞かせください。
奥野 僕自身のことで言えば、お経を頑張ったので注目してほしいです。ドラマとしては、お寺の実情をコメディタッチで面白く、分かりやすく描かれています。意外とお寺って身近なものなので、あまり若い子は行く機会もないでしょうけど、身近にお寺やお坊さんを感じてもらって、実際に足を運んでもらえるとうれしいです。あと東さんが面白過ぎるので、そこも大きな見どころです。
Information
ドラマ「女子高生、僧になる。」
MBS 9月17日(日)より毎週日曜深夜0:50~ 他
Huluにて、見放題独占配信
TVer、MBS動画イズム見逃し配信1週間あり
出演:畑芽育 奥野壮
東啓介 しゅはまはるみ 伊藤あさひ 吉田晴登
春海四方 / 田山涼成
監督:横尾初喜 森ハヤシ 戸塚寛人
脚本:森ハヤシ
制作プロダクション:ソケット
製作:「女子高生、僧になる。」製作委員会・MBS
主人公の麦(畑芽育)は、推し活に高校生活を捧げ、卒業後の進路も何も決まっていない女子高生。白石寺の住職をしていた祖父(田山涼成)が亡くなり、お寺に残された借金が発覚。親族はお寺を手放す事を考えはじめるも、麦はなんとなく納得いかない。そんな中、麦はとあるイケメンに出会う。それは幼なじみの柊(奥野壮)だった。子供の頃から祖父とお寺に親しみを持ってよく遊びに来ていた柊は、僧侶の資格を取っていた。イケメンに成長した幼馴染への感動と勢いで、麦は親族に対し、柊を住職に立てて寺の再建をする事を宣言。そして本当に、期間限定で寺の再建を任されることに!しかし、何から始めればわからない二人の所に、なにやら怪しい寺再建コンサルティングが現れ……!?
PHOTOGRAPHER:YUTA KONO,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:YUDAI MAKINO(vierge),STYLIST:GO MIYAKE