初めての舞台経験は開放的で、すごく感情が乗りやすかった

――10月1日から始まる舞台「レイディマクベス」は錚々たるキャスト陣が顔を揃えていますが、オファーがあったときのお気持ちはいかがでしたか。

吉川愛(以下、吉川) 舞台・映像の経験が豊富な方々の中に、舞台新参者の私が入っていいものか恐縮する気持ちもありつつ、共演させていただくのは光栄なことですし、たくさん得ることがあるなと思いました。

――主演の天海祐希さんは同じ事務所で、過去に共演経験もあるので、安心感もあるのではないでしょうか。

吉川 とてもあります!私は中学生のときに一度だけ舞台経験があるのですが、本番中にセリフが飛んでしまった回があって、それがトラウマになって舞台から遠ざかってしまいました。その当時のことを、ドラマで共演させていただいたときに、天海さんにお話してみたんです。「そういう経験は、もちろん私もある。だけど、どうにでもなるから大丈夫!」とカラッと言ってくださって、ご自身の実体験をお話してくださいました。それなら私にもできるかもしれないと思えて、それが今回の舞台に繋がっているのかもしれません。天海さんがいるなら、どうにかなるかもしれない。もちろん天海さんにはご迷惑をおかけしたくないし、失望させたくもないので、一生懸命頑張らなきゃなという気持ちも大きいです。

――鈴木保奈美さん、要潤さんとも過去に共演経験があるんですよね。

吉川 鈴木さんは同じ作品には出演していたのですが、ご一緒するシーンがなかったので、実質的に今回が初めての共演になります。要さんは私が小学4年生のときに「ハガネの女」というドラマで、副担任と生徒の役で共演させていただきました。舞台はドラマよりも一緒にいる時間が濃くなるので、共演するのが楽しみです。

――先ほどお話に出た初めての舞台は「雨と夢のあとに」(13)という作品ですが、どんな思い出がありますか。

吉川 一から順に演じていくのが気持ちよくて、すごく感情が乗りやすかったんですよね。「ヨーイスタート」という掛け声がないので、自分のタイミングで出て行って、はけてというのが新鮮で、開放的でした。お芝居中に音楽が流れるので、音楽の力で感情も動きやすくなるんです。

――舞台自体の印象は良かったんですね。

吉川 そうですね。「舞台裏を走ったな」とか、「舞台袖からお客さんを覗いていたな」とか、記憶も鮮明に残っています。上演期間の前半は順調だったのですが、だからこそ油断をしてしまったんでしょうね……。突然セリフが飛んでしまって、緊張してアドリブも出なくて、同じセリフを何度も言って、時間にしたら1分間ぐらい。もう駄目だと思いました……。

――舞台は生物ですから、スタッフさんやキャストさんも失敗に寛容だったんじゃないですか。

吉川 そうなんですよね。実際、「全然大丈夫だよ」「そういうこともあるよ」って言ってくださったのですが、失敗した後、申し訳ない気持ちでいっぱいで舞台裏に戻るのが憂鬱でした。だから当たり前ですが、油断をせず、丁寧にやっていこうと。それに最初の舞台から10年経っているので、その間に、何かあったときの対応力も身に付いたと思います。

――普段、舞台を観劇することはありますか?

吉川 頻繁にではないのですが、お友達や先輩の舞台は観に行きますし、天海さんの舞台も観させていただいたことがあります。お客さんとして舞台を観ていると、「かっこいい!私も舞台に立ちたい!」と思うんですよね。今回の舞台が2回目とはいえ、初めてみたいなものなので、すごく新鮮ですし、とにかく楽しみです。