「みんな、おめでとう!」8号車への感謝に涙
ラストスパートでは、本ツアーでは初めてとなる『a kind of love』を披露。超特急がターニングポイントを迎えるたびに披露してきた晴れやかなナンバーで、エモーショナルな演出に涙する8号車も多かったことだろう。「ツアーファイナル行くぞ!」と噴き出す銀テープと共に始まったのは『fanfare』。9人が全力のパフォーマンスを見せる中、「8号車おめでとう!」というユーキの叫びと、タカシのロングトーンが響き渡る。ラスト曲となった『Together As One』では、「共に支え合い、共に歩いていこう」という歌詞が染み入る。
アンコールでは、なんとメンバーがアリーナから最上階までの客席に登場。『浮つきWAVES』でタオルを回しながら会場を所狭しと動き回る。サウナ好きのアロハはタオルで熱波を送る一幕も。ツアーの最終日を迎えた今の気持ちを語っていく。「一度音楽の道を諦めようと思っていた自分が、番組でタカシくんの言葉を聞いて“このグループに入ってもう一度歌いたい”と思ったのは、まったく変わってません」(シューヤ)、「6年前に周囲の反対を押し切り、ダンスを好きな気持ちだけを信じて上京してきました。今日、両親が来てますけど……本当にありがとうと伝えたいです」(マサヒロ)。「1年目の裏の目標は、癖のある自分のダンススタイルを捨てることだった。まだ本気を……本当の僕を出せてないんですよ。2年目は自分と超特急を上手く中和できるように頑張りたいと思います!」(アロハ)。「8号車の笑顔が全国で見れて良かったです。苦しかったときも支えてくれたのはメンバーです。本当にこの8人と8号車の皆さん全員に感謝してます。これから先もっと長い日々を、皆さん一緒に楽しんでいきましょう」(ハル)と、それぞれが涙ながらに語る。
「今回のツアーから声出しが解禁になって、声が聞けたことがすごく嬉しかったです。こういう言葉は口にしたくないですけど、すごくしんどかったし辛かった。8号車の皆さまは僕にとっての誇りですし、逆に誇りと思ってもらえるような活動を続けなければいけない。これからも超特急を、僕を信じてほしいなと思ってます」(カイ)、「去年5人と4人で分かれて座っていた楽屋が、今日はぐちゃぐちゃに混ざっていて「なんか“幸せだな”って思いました。信じてついてきてくれてありがとうございます。そしてホントに、みんなおめでとう!」(タクヤ)、「僕は超特急というものが夢です。やることは明確に見えているので、8号車の皆さんと一緒に最高の夢を摑み取りに行きたい」(ユウキ)、「こんなにも最強な、最高なメンバーに出会えたのが本当に僕は奇跡だなと思う(タカシ)、「毎回両親にも“長い! 簡潔に!”と言われているので、カッコいい一言を言って終わりたいと思います。僕たちを、僕たちでいさせてくれてありがとう」(リョウガ)と、それぞれのメンバーの個性が爆発したメッセージに、8号車から大きな拍手が送られた。
メンバーの想いに8号車が浸る中、「思い出作りたくないですか? まだまだ夏、楽しんでいこうぜ!」というシューヤの誘いから、再びの『Summer love』で会場と一緒に踊る9人を、ステージの上と下から撮影。テレビドラマ『ホスト相続しちゃいました』の主題歌として5月に配信リリースされ、SNSでも話題の『Call My Name』では、“C’mon up!”というコールで8号車もペンライトを振り上げ、小指と親指を立てる“乾杯ダンス”でハッピーに。
その後もコールが鳴りやまず、9人がすぐに再登場すると「皆さんと一緒に最高の夢に向かって、この最高のメンバーと走っていきたいと思います! この曲やんなきゃダメだよ!」とユーキのコメントと共に始まるのは、1年前、この場所で初めて9人で披露した曲『gr8est journey』。9人の“始まりの曲”を、1年間の活動を経て迷いなく、力強く歌い踊るメンバーの姿に胸が熱くなる。
最後に届けたのは、アルバム『B9』の収録曲で唯一今日までライブ披露されてこなかった『君と、奏で』。モニターにはこれまでのオフショットやライブ映像と共に、メンバーの直筆による歌詞が映し出され、まさにツアーを振り返るにふさわしい激アツな演出が。9人がステージを去ったあとのモニターに「アリーナツアー決定!」の文字が現れると、場内には歓喜の声が。12月9・10日にぴあアリーナMM、12月23・24日に大阪城ホールで行われる。ダンス&ボーカルボーイズグループを牽引する存在である、超特急のこれからに期待が高まる一方だ。
PHOTOGRAPHER:SABURO YONEYAMA
REPORTER:KOZUE NAKAMURA