小西遼生さんのアドバイスは納得できるものばかり
――前作に引き続き主人公の中禅寺秋彦を演じる小西遼生さんとは、これまで共演経験はありましたか。
横田 今回が初めましてだったんですが、お会いするまではどんな方なんだろうと、見た目的にちょっと怖い方なのかなというイメージがあったんです（笑）。最初にビジュアル撮影でお会いしたんですが、小西さんのほうから積極的に話しかけてくださって。本読みが終わった直後も、真っ先に「諒くんとは全く違う榎木津で面白いね！演じていて本当に楽しかった。一緒に『鉄鼠の檻』を作り上げていこう！」と言ってくださって、なんて優しい方なんだろうと。稽古に入ってからも、「龍儀のアプローチは面白いけど、面白い中でも芯のある部分を作ったら、さらに役が深くなる」といったアドバイスをしてくださって。小西さんの言葉は納得できるものばかりなので、次の稽古で活かすようにしています。
――本番で楽しみにしていることは何ですか。
横田 まず一番はお客さんの反応です。榎木津としてお客さんと絡むところがあるんですが、そこで僕がドンズベリするか、お客さんが笑ってくれるかが楽しみです（笑）。難しいお話なので、途中で観るのを諦めようかなと思うお客さんもいるかもしれません。そこで、いかに諦めさせずに、集中してもらえるか。そういう役どころも榎木津は担っているので、どう上手くやるかも楽しみです。あとは関口巽役の神澤直也くんとは初共演とは思えないほど仲良くやらせていただいていて。僕がふざけたアドリブをしても、しっかりと拾ってくれるので、いかに舞台上で直也くんを困らせるかも楽しみです（笑）。
――横田さんは幾つものミュージカルに出演していますが、ミュージカルならではのやりがいは、どういうときに感じますか。
横田 普通の舞台のセリフだったら、感情を入れたときにテンポがどんどん遅くなって、尺を使ってしまうところも、ミュージカルだったら音楽に乗せて、テンポよく感情を出していけるので、そこにやりがいを感じます。あと今回もそうですが共演者の方々が、本当に歌が上手い方ばかりなので、聴いているだけで楽しいです。
――今回、歌の面ではどんな表現に重点を置いていますか。
横田 歌でいうと、思いきり遊べる部分がたくさんあるので、いかにはっちゃけられるかが大切だと思うんです。毎回チャレンジをしながらやっていますし、榎木津は自由奔放なので決められた振りも少なく、毎度違うことができるんです。だから本番でも、その場で生まれた感情に従った歌と動きをやれるのが楽しみです。
