反対していたものの今では一番応援してくれる父に「これが僕の夢なんだ」と

――ソロアーティストとして活躍するUKさんは、なぜ、エンターテインメントの世界に憧れたのでしょう?

UK マイケル・ジャクソンさんやRain(ピ)さんが、きっかけだったんです。歌もダンスも世界レベルで、両立するカッコよさに惹かれました。最近、ソロでの活動が広がるにつれて、お二人がどれほどの練習を重ねてきたのか、考えるようになったんです。努力をしても彼らを超えられないかもしれないけど、今、メジャーリーグで活躍する大谷翔平さんのように、僕も歌とダンスの二刀流を極めたいと思って。元々、この世界に憧れたのは小学5年生の頃からですし、もっと大きなチャンスが巡ってくる日に備えて、トレーニングも重ねています。

――小学校時代から、歌やダンスを経験されていたんですか?

UK 歌は習っていなくて、ダンスは、マイケル・ジャクソンさんの映像を見ながらマネしていました。じつは長年、テコンドーを習っていて全国大会で金メダルを取ったほどで、運動は得意だったんです。でも、父は「もう少し勉強にも力を入れてほしい」という気持ちがあったようですね。僕は自分の部屋の隅っこでコッソリと、夏休みにもなると、10時間以上はダンスを練習していました。

――当時、お母さんの反応はいかがでした?

UK 母はずっと、僕の夢を応援してくれていました。Apeaceのオーディション当日も「行ってきます」と言ったら、背中を押してくれたんです。でも、合格後には父からすごく怒られました。でも、今では一番といっていいほど、応援してくれています。写真や動画を送ると「カッコいいじゃん」と返してくれるし、堂々と「これが僕の夢なんだ」と胸をはれるようになってよかったなと思います。

――10年以上にわたった、Apeaceでの活動では何を学びましたか?

UK 過去があったから、今の自分があると毎日感じています。グループでは年少組だったし、年長組のお兄さんたちから、学ぶことがたくさんありました。パフォーマンスでは、年齢に関わらず「お前が責任をもって、グループを引っ張れ」と背中を押してくれて、そのおかげで、ソロとしてもしっかり表現できる力を身につけられたと思っています。自分の意見をハッキリと言えるようになったし、今では「自分はこんな音楽がやりたい、こんな道を歩きたい」と伝えられるのがうれしいです。

――特に、お世話になった「お兄さん」のメンバーは?

UK リーダーのヨンウォンさんです。デビュー当時、東京の恵比寿に専用劇場・K THEATER TOKYOがあったんですけど、当初は21人のメンバーがいたものの、メンバーが辞めて、専用劇場もなくなった大変な時期の公演で「お前はダンスが上手いから、責任を持ってセンターに立つんだ」と、後押ししてくれたんです。今でも交流はあるし、、昔からいつも相談に乗ってくれて、僕がピアスをあけようか迷っていたときは「将来、時代劇に出ることになったら目立ってしまうし、未来のためにやめた方がいいよ」とアドバイスをもらいました。当時のヨンウォンさんは、(2024年5月で)29歳になった僕とほぼ同じ年齢だったんですよね。今、当時あったヨンウォンさんの考え方に追いつけたかといえば、自信は持てないんですけど、心から感謝しています。