20年のキャリアの中でのターニングポイント、そして、DJ和が思い描く夢
――今回STREAM初登場ですので、改めてDJ和さんのこれまでのキャリアについても聞かせてください。DJ和としての活動は今年で何年目になるのでしょうか?
DJ和 ソニーミュージックから最初のMIX CDをリリースしたのが2008年です。デビューして18年。人前でDJを始めた時は19歳の頃だったので、もう20年以上活動していることになります。

――DJを始めた頃は、ロックフェスでクロージングDJを務めるような未来は想像できていなかったと思いますが、活動を長く続けていくイメージは持っていたのでしょうか?
DJ和 自分の中では勝手に「続けていける」と思っていましたし、そう決めていました。クラブでしかDJをやっていなかった時期に、日本の曲だけを回すようになって、「J-POP DJとして生きていこう」と決めた瞬間があったんです。その時はまだ仕事にはなっていなかったのですが、「これを仕事にしよう」と自分の中で決めました。若かったからかもしれませんが、無茶な自信というか勢いだけはありましたね(笑)。もし20代後半でDJを始めていたら、そんな風には思えなかった気がします。あの頃の無茶な自信があったからこそ、活動を続けてこられたのだと思っています。
――当時はまだCDの時代でした。そこからサブスクが主流となり、音楽との向き合い方も大きく変わってきたと思います。そんな音楽シーンの変化はどのように感じていますか?
DJ和 昔のJ-POP DJというのは、(選曲が)懐メロ中心でした。機材の制約もあって、レコードを持っていないと流せない、その次はCDを持っていないと流せない…そんな時代でした。でも今はスマホで音源を買って、そのままスマホを機材に繋ぐだけでも再生できる。しかも、ストリーミングで新旧の楽曲が同じ画面に並んでいるわけですから、ジャンルも年代の壁もなくなりました。今週リリースされた新曲と70年代の曲を繋ぐこともできますし、若い子達はもう年代を意識して音楽を聴いていないですからね。J-POPという言葉自体がもう意味を成さない時代になっていくような気がしています。

――ちなみに、20年の活動の中で、DJ和さんのターニングポイントを挙げるとしたらいつになりますでしょうか?
DJ和 いくつかありますが、ひとつは海老名サービスエリアでMIX CDを売ったという経験ですね。MIX CDを出したいという夢が実現して、そこから何枚もリリースさせてもらいましたが、海老名サービスエリアで自分が店頭に立ってレジを打って、目の前で「ありがとうございました」とお客さんにCDを渡す…。どんな人達が自分のCDを買ってくれているのかを直接見られた経験は本当に大きかったです。買った後にすぐ車を運転しながら聴いてもらえるのかと思うととてもワクワクしたことを覚えています。次に大きかったのは海外でDJをしたことですね。海外ではアニソンを多く持って、日本代表みたいな気持ちで臨むのですが、国によって現地での流行りも反応も全然違うので、下手したら誰も喜ばないDJになってしまうんですよね。ただ曲を綺麗に繋ぐだけでは全然ダメで、この選曲では誰も喜ばないのだなと何度も痛感しましたし、あの頃の経験が自分をより成長させてくれました。そして、最後はロックフェス会場で1万人以上の前でDJをやるという経験です。クラブの人数とは天と地ほど違いますからね。お客さんとの距離感も全然違うので、毎回学びが多い現場です。そういう意味でも2014年のロッキン初出演が今に繋がる大きなターニングポイントでした。
――最近では、『TOMODACHI with DJ和』というワンマンイベントを実施してライブハウスを埋めるなど、新たな活動を続けていますが、最後にDJ和さんが今思い描いている夢や目標を教えてください。
DJ和 以前は、「日本の楽曲で日本人が踊るのを当たり前にしたい」という夢を持っていました。それが少しずつ実現してきて、4割〜5割くらいは達成できたのかなという感覚があります。でも、実はもっと大きな夢があって、今は「日本の曲をかけるDJが世界的に活躍する時代を作りたい」と思っています。僕じゃなくても良いので、日本の曲をかけるDJが世界的に評価されて、「日本に行ってあのDJを見たい」と海外から人がたくさん押し寄せるような未来を夢見ています。海外でアニソンやJ-POPをかけるととても喜ばれますが、現地の人達がわざわざ東京まで僕のDJを見に来るところまでには至っていません。でも、いつの日かそういうDJが日本にたくさん現れて、日本の曲で踊るためにアメリカやヨーロッパ、アジア、と世界中から音楽ファンがやってくる…そんな未来が作れたらやばいですよね。今はまだふわっとした夢ですが、これからも長く活動し続けていれば、いつかその夢に近付けるような気がしています。
Information
<EVENT>
『rockin’on presents ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2026』
昨年に続き、全日程5日間クロージングDJとして出演します。
開催日:2026年9月12日(土)・13日(日)/19日(土)・20日(日)・21日(月・祝)
会場:千葉市蘇我スポーツ公園(千葉県千葉市)
https://rijfes.jp/
『rockin’star Carnival 2026』
こちらも昨年に続き、DJとして出演します。
開催日:2026年10月3日(土)
会場:国営ひたち海浜公園(茨城県ひたちなか市)
https://rockinstarcarnival.jp/
DJ和
ソニー・ミュージック発のJ-POP DJプロ第1号。日本の音楽を世界に伝道するJ-POP DJとして活動中。2008年、J-POP MIX CD「J-ポッパー伝説」をメジャーリリース以降、一貫してJ-POPにこだわり続け、今までにリリースしたCD 34枚の累計が200万枚を突破している。国内は『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』や『ANIMAX MUSIX』等、海外でもアメリカ、イタリア、インドネシア、シンガポール、タイ、台湾、ベトナム等での大型フェスイベントに出演。代表作は「J-ポッパー伝説」、「A GIRL↑↑」、「J-アニソン神曲祭り」、「ラブとポップ」、「ミリオンデイズ」があり、2018年5月発売の関ジャニ∞のBEST ALBUM 「GR8EST」をはじめ、数多くのアーティストのMIXCD制作も手掛けている。
PHOTOGRAPHER:TOMO TAMURA,INTERVIEWER:ATSUSHI OINUMA
