初出演から12年、今年も『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』全日程クロージングDJとして出演

――いよいよ『rockin’on presents ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2026』(以下、ロッキン)の開催が迫ってきました。今年も全日程5日間のクロージングDJとして出演されますが、長いキャリアの中で、ロッキンはDJ和さんにとって今どのような活動の位置付けになっていますか?

DJ和 一言で言うと、ロッキンは僕にとって「夏の一大事」ですね。事件みたいなものです(笑)。初めて出演したのは2014年、会場はまだ茨城県のひたち海浜公園で、もともとDJ BOOTHだった場所がBUZZ STAGEに変わった最初の年でした。アイドルや弾き語りのアーティストが出演する中、DJが毎日3~4人出演していて、その中の1枠として出演させてもらったのが初ロッキンです。その時にはまさか今のようなメインステージでDJをやらせてもらえるなんて全く想像もしていませんでした。気付けばあれから12年。コロナ禍を経て、フェスの形も大きく変わりましたし、出演者もお客さんも色々な変化を経験してきたと思います。会場が千葉県の蘇我スポーツ公園に移ってからは、ありがたいことに全参加していて、春の『JAPAN JAM』にも全参加させてもらっていますが、クロージングDJとしてメインステージでやらせてもらえるようになった当初は本当にビビっていました。ひたちなかの頃は、メインステージのトリのアーティストが終わって帰るお客さんを途中で引き止めるようなつもりでDJをしていたのですが、蘇我ではメインステージでのクロージングDJですからね。オファーをいただいた時は本当に衝撃でした。

――でも、それが新たな発見や経験、出会いにも繋がっているといった感じでしょうか?

DJ和 本当にそうですね。DJ BOOTHやBUZZ STAGEにDJを見に来る人は、フェス慣れした玄人寄りの音楽ファンというイメージを持っていましたが、メインステージでクロージングDJをやらせてもらうと、普段DJを見ないような人達がたくさん最後に立ち寄ってくれるので、新たな出会いが生まれている気がします。

――当初はビビっていたとのことですが、メインステージでのクロージングDJに今はどのような思いで臨んでいますか?

DJ和 最初に聞いた時は、正直「やばいぞ…」と思いましたし、プレッシャーの方が大きかったです。「やった!」という喜びよりも「大丈夫か?!」という不安の方が大きくて…。でも、ロッキンの雰囲気は昔から大好きでしたし、アーティストのライブとは違った楽しさを提供できる自信はあったので、あえてアーティスト感を出さずに、お客さんと近い距離で曲を届けることを常に意識していますね。蘇我に毎日通うので、ラインナップによって異なるお客さんの雰囲気を感じるところから1日が始まります。女の子が多い日、男の子が多い日、ハーフパンツにタイツの子が多い日、〇〇のグッズが多い日とか…。そんな服装やお客さんの動きから「今日はこういう層が多いんだな」という流れが見えてくるので、その流れを感じて選曲をイメージしながら、1日通してフェスを楽しんでいます。

――9月開催になったことで、雰囲気も少し変わりましたよね。より夏の終わりの空気感や寂しさが加わったというか…。

DJ和 それは大いにありますね。暑い8月に、みんな汗だくで楽しんでいる夏フェスらしさも好きでしたが、9月は昼間暑くても陽が落ちると一気に涼しくなるので、その気候の変化がまたエモいんですよね。帰り道もとても快適だと思います。そんな中、基本的には夏の曲をたくさんかけるのですが、選曲に秋感を出すことも増えました。その日の天候や空気で選曲が変わるのは、9月開催になったロッキンならではだと感じています。

――最近ではジャンルレス化が進み、アイドルグループやダンスボーカルユニットの出演も増えました。こうしたロッキンの変化はどのように感じていますか?

DJ和 ロッキンは本当に今の音楽を全方位でチェックしていると思います。情報が集まるメディアが手がけるフェスだからこそ、時代の流れを汲んでフェスの責任を背負っている感じが毎年ひしひしと伝わってきますね。日本には大きなフェスがたくさんあって、それぞれが方向性や思いを打ち出していますが、ロッキンはバンドだけじゃなく、アイドル、声優、ダンスユニット、ボーカルユニットといった本当に幅広いアーティストが出られる場所になっています。お客さんも若い層が多く、初めてフェスに参加する人がとても多い印象です。フェス好きだけでお客さんを取り合っていたら狭くなりますし、DJもコアになればなるほど内輪だけの楽しさになってしまうので、「開けた場所」が絶対に必要なんですよね。少子化の時代の中で新しい層を広げていくことや変化していくことは本当に重要で、ロッキンはそれを毎年実践している。タイムテーブルを見るたびにそう感じています。昔の方が良かったという声もあるかもしれないですが、毎年新しい層が参加し続けているということは、ロッキンの変化がちゃんと機能している証拠だと思っています。