お気に入りは、タクシーに乗ってから海に行くまでのシーン
――本作は監督が大学生の方だそうですね。ご一緒していかがでしたか?
純乃あみ(以下、純乃) オーディションでお会いした時から年下っていうのは知っていたんですけど、なんか面食らっちゃって、私。自分より若い方が映像作品を作ろうとしてるっていうことに。でも、すごく良い刺激になりました。現場でもしっかり監督されていて、すごいなって。
――初監督ということで、プレッシャーもありそうですよね。
純乃 そうなんですよ。実際、ちょっと監督が涙してる時もあったりして。
――それは、役者さんの芝居を観て?
純乃 芝居を観てもそうですし、悩んで泣いてしまってるところも見てしまって、私。そっか、初めての監督なんだからそうだよね……って思ったりもして。
――初めて台本を読んだ時の印象について教えてください。
純乃 今回は大学生のお話だったんですが、私は大学に行っていなくて。大学生としての実際の経験はないんですけど、「もし大学に行っていたら、きっと私もこういう人生だったんじゃないかな」って世界が台本の中にあったんですよね。なので、すごく気持ちを入れやすかったですし、登場人物たちの人生に寄り添えたのかな、と思います。
――現場の雰囲気はどうでしたか?
純乃 スタッフを含めてみんなで監督をサポートしつつ、すごく丁寧に作品を作り上げている素敵な現場でした。私自身、まだまだ現場の経験が少ないので、総合的に勉強になりましたね。日の落ち具合とか、いろいろある中でプレッシャーもあったと思うんですけど、その中でもしっかりこだわり抜いていて、素晴らしい現場でした。
――共演者の方についてはいかがでしょうか?
純乃 休憩時間に監督も交えて一緒にご飯を食べたりとか、実際に仲良しグループ4人というか、本読みの時から自然と意気投合した感じはあったと思います。年齢も近かったですし、すごくやりやすかったです。
――主演を務めた小野莉奈さんの印象について教えてください。
純乃 自分で台本をノートに書いたり、書き込みもいっぱいしたりしていて、すごいなって。ラフな雰囲気でみんなと関わりながら話しかけてくれるのもうれしくて、素敵な方だと思いました。
――同じく共演者である、紺野彩夏さんと佐月絵美さんについてはいかがでしたか?
純乃 紺野さんには、とにかくずっと「可愛いですね」って伝えてました(笑)。モデルさんとしても大好きな方でしたから。佐月さんとは、たぶん1番話したと思います。彼女は私より年下で監督と同じ年齢なんですけど、すごくしっかりしていて、思ったこともはっきり言う方で。「ここは、こうしたほうがいいかもね」とか「じゃあ、こうしてみよう」とか、意見を言い合いました。
――完成した作品を観た感想を教えてください。
純乃 自分の中で「あそこの演技は大丈夫だったかな……」って心配な部分もあったんですけど、そういう不安もなくなるくらい綺麗な画がたくさんあって。特に海のシーンは、監督も泣いてたんですけど、私もすっごく好きで。素敵な作品になって良かったなって思います。
――改めて『はじめてのよあそび』のどんなところに注目してほしいですか?
純乃 監督自身の実話をもとにしている作品ということもあって、どのシーンも監督のこだわりが詰まっているんですが、私としてはタクシーに乗ってから海に行くまでのシーンが大好きで。友達としての仲がぎゅっと深まる瞬間がすごく綺麗に描かれているので、そこはぜひ、ぜひ、注目してほしいなって思います。色合いや雰囲気も含めて、なんか素敵だな、可愛い作品だなって感じてもらえたらうれしいですね。