「ジョン マイ ラブ2023 -ジョン万次郎と鉄の7年-」をきっかけに舞台に目覚めた
――お芝居のやりがいを感じるきっかけになった作品を教えてください。
下尾 「ジョン マイ ラブ2023 -ジョン万次郎と鉄の7年-」というミュージカルです。愛媛の坊っちゃん劇場でロングランを更新していた舞台を東京でも上演することになり、4公演だけ参加させていただきました。短期間にガッと集中して練習したので、大変でしたが「もっとやりたい、成長したい」と思いました。
――どのようにセリフは覚えることが多いですか?
下尾 稽古に時間がない時はとにかく声に出して喋るようにしています。「ジョン マイ ラブ2023 -ジョン万次郎と鉄の7年-」の場合は、AKB48Team 8のメンバーが主役を演じたので、皆に台詞回しを手伝ってもらったりしていました。
――『美男ペコパンと悪魔』のように初めて共演する方が多い作品の時はいかがですか?
下尾 とにかく「壁を作らないように」という気持ちで臨むようにしています。「人は鏡」という言葉がありますが、まずは自分から行動しないと変わらないので、共演する方達と素で向き合えるように自分から積極的に話しかけるようにしています。
――人見知りはしないほうですか?
下尾 めっちゃします(笑)。でも、年齢を重ねるごとに人見知りしないようになってきているかも。少しずつ変わっていっている気がします。
――下尾さんは現役大学生でいらっしゃいますが、お仕事でも活躍されているので多忙なのではないでしょうか。
下尾 そうですね。舞台ももっとたくさん経験したいのですが、大学のこともあるので、なかなか難しくて。親は「できるだけ大学は卒業して欲しいけど」と言いながらも、私のしたいことを応援してくれているので、今は好きなことができていると思います。
――ご家族が舞台を観に来られることはありますか?
下尾 よく観に来てくれて、感想を聞いたりしています。大学もあと1年ですが、単位が残っているので今年が勝負かな……。いろんな面で勝負の年になりそうです(笑)。
――大学に行って良かったと思うのはどんなところですか?
下尾 授業で多様な考えに触れたりすることが、舞台に生かせているような気がします。仕事のために専攻したわけではないですが、学んでいることが仕事に結びつくことが多いです。
――なぜ大学進学を決めたのですか?
下尾 もともと中学受験に落ちたことがきっかけで、AKBに入りました。でも大学に行きたい気持ちが強かったので、親に伝えたら「受けてみるだけも受けてみたら」と言われ受験することにしたんです。大学の合格発表の日はちょうど雑誌のグラビアページの撮影日で、朝、合格発表を見てから仕事に出かけるのに「落ちてたら撮影が頑張れない」とドキドキして見たら……合格していました!その日は飛び切りのニコニコで撮影に臨めました (笑)。
――これからお芝居でチャレンジしてみたいことはありますか?
下尾 表現することが好きなので、もっと表現力を身につけたいです!あと第一線で活躍されている役者さんの演技を見学しに行きたいです。
――共演ではなく見学なんですね(笑)。
下尾 もちろん、共演するのが一番の夢ですが……、いろんな舞台を観に行って刺激を受けたいです。最近、出てみたいと思ったのは梅棒さんの舞台です。ダンスが好きなので、同じステージに立てるように頑張りたいと思いましたし、ミュージカルも舞台もたくさん経験したいです。
Information
映画『美男ペコパンと悪魔』
6月2日(金)よりシネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開
出演:阿久津仁愛 下尾みう
岡崎二朗 堀田眞三/吉田メタル
企画・製作総指揮:堀江圭馬 監督・脚本:松田圭太
原作:ヴィクトル=マリー・ユーゴー「美男ペコパンと悪魔」 (翻訳:井上裕子)
クリーチャーデザイン:SAZEN LEE、米山啓介、ムラマツアユミ
配給・宣伝:アイエス・フィールド
Ⓒ2023映画「美男ペコパンと悪魔」製作委員会(ヴィクトル=マリー・ユーゴー著)
狩りの名手でもあるゾンネック城主のペコパンはファルケンブルグ城主の娘、ボールドゥールと婚約する。婚礼を3日後に控えた日、ペコパンは狩りに出るのだが、その狩りの腕前が宮中伯に認められ、どんどんと出世をしていつしか世界中を旅することに。婚礼のためボールドゥールの待つ城へ一刻も早く戻らねばならぬペコペンは、その意とは真逆にどんどんと城から遠ざかっていく。襲いかかる異形のクリーチャーたちと対峙して途方に暮れている時、悪魔アスモデからある条件を飲むことですぐに城へ戻してやろうと持ち掛けられる。愛するボールドゥールとの再会のために条件を飲むペコパン。アスモデの申し出は天使の囁きなのか? それとも悪魔の囁き?
PHOTOGRAPHER:YU TOMONO,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:RIKA ITO