倉科カナさんのおかげで撮影初日から気持ちがほぐれた

――菊池風磨さん演じる本宮蒼太は積極的な肉食年下男子であるがゆえに、自分に自信のない麻紀に誤解を与えることも度々あります。蒼太のような男性に惹かれる部分はありますか?

山﨑 蒼太さんは、いわゆるチャラいタイプの男性に見えますが、勘違いされやすいだけで実は自分の欲望にまっすぐなだけだと思うんです。かと言って、いろいろな女性に手を出すのではなく、そこは一途で。だから蒼太さんの女性に対する気遣いに気づいた時、沼になるなと(笑)。唯一無二なキャラクターで、女性なら「あんな男性に出会いたい!」って思うだろうし、思いきってダイブして傷ついてもいいやって思えるぐらい魅力的な男性ですね。男女問わず、消極的な人は、肉食なタイプを求めるのかなと思います。

――倉科カナさんの印象はいかがでしたか?

山﨑 すごく優しくて温かい方で、撮影初日から気さくに声をかけてくださいました。しかも隣にちょこんって座ってくれるんですよ!私がお弁当を食べてる横で、倉科さんもお弁当を食べてくれることもあって、「え~!?いいんですか!」みたいな(笑)。最初は緊張していたんですけど、お気遣いのおかげで気持ちもほぐれましたし、本当に助けられました。企画営業部は年齢差に関係なく、距離の近いチームなんですが、倉科さんのリードのおかげでドラマでも自然とその空気を出すことができました。

――菊池風磨さんはいかがでしたか?

山﨑 役柄的に、ほとんど接点はなかったんですが、第4話の結婚式のシーンでご一緒した時に、ご挨拶させていただきました。すごく疲れているはずなのに笑顔で接してくださって、さすがだなと思いました。完成したドラマを観た時は、菊池さんの一つひとつの表情に「わー!」ってなって、私も視聴者と同じ目線で楽しんでいます。

――ドラマを観た感想を教えてください。

山﨑 脚本を読んだ印象では、会社のシーンと家での恋愛シーンは分かれていると思っていたんです。でも麻紀さんは、素晴らしい環境の会社で働いているからこそ頑張れていて、恋愛よりもキャリアを選んだという理由になっていて、そこが恋愛のシーンにも繋がっているのがいいなと思いました。人生を頑張ってきた女性が、年下の男性に心をほだされそうになっているところにロマンを感じますね。

――ドラマも後半に差し掛かっていますが、改めて見どころを教えてください。

山﨑 原作を踏まえてのムズキュン、主演二人のかわいらしさと色気は、私がお伝えしなくても皆さんに伝わっていると思うので、別の部分で一つお話しさせてください。美術やカメラワークからも、他の作品にはないぐらい色気が漂っているなと感じていて。メロウというか、ちょっと溶けた雰囲気の色みになっているんです。たとえば美術で言うと、一つひとつにリアリティがありつつ、おしゃれなMVを観ているような、ふっと非日常に入り込む瞬間があるんですよね。日常を感じるのに、日常を忘れられるようなロマンチックなところがあるので、そこに注目して観ていただけたらうれしいです。

――ちなみに山﨑さんは、普段料理を作りますか?

山﨑 実は料理が大好きなんです!だから麻紀さんにとって料理を作るのがストレス発散というのは共感します。先ほど減量のお話をしましたが、出来合いのお惣菜って塩分や油が多いんですよね。サラダを一つとっても、お店で買うと脂質が高かったりするので、自分で作らなきゃ駄目だなというのもあります。そもそも料理にハマったのも体作りがきっかけで、そこから美味しく食べられるようにと凝り出しました。あと包丁を使うのが楽しくて、ひたすら千切りやみじん切りをするのが目的な時もあって、切っては切っては冷凍しまくっています(笑)。