家族ができたことで精神的な安心感が生まれた
――2006年、BOOM BOOM SATELLITESの川島道行さんと結婚なさって、翌年に第一子を出産します。家庭とお仕事の両立はいかがでしたか。
須藤 結婚する前は、仕事の延長に家があって、寝ずにそのまま現場に行っちゃったり、仕事で反省することがあったら、落ち込んだまま次の日を迎えたりと、切り替えがすごく難しかったんです。結婚してからは、仕事だけが自分の時間で、それ以外は全て家族との時間になったんですけど、精神的な安心感というか、ほっとできる存在ができたのは、とてつもなく大きいです。子どもが生まれてからは余計に忙しくなったんですが、家族に癒されたり救われたりすることが多くなりました。
――2016年に旦那さんの川島さんが亡くなられて、その後はお一人で二人の娘さんを育てられています。現在、お子さんはお幾つですか。
須藤 高校2年生と小学6年生です。
――どんな関係性ですか。
須藤 今は友達みたいに何でも言い合えるし、女同士なので数年に1回ぐらい大ゲンカもします(笑)。でも、それもコミュニケーションの一つですし、お互いに言いたいことを言い合っているので、ちゃんと相談事もしてくれて、いい関係性ですね。
――お子さんは、この世界に興味はあるんですか。
須藤 ありますね。特にお姉ちゃんは軽音部に入っていて、パパのギターを取っ替え引っ替え弾いています。
――プロのミュージシャンが使っていたギターですから、ものすごく高価なギターでは?
須藤 そうなんですよ。パパがミュージシャンだったことは仲の良い子にしか言ってないらしいので、それを知らない子からはものすごく金持ち扱いされているみたいです(笑)。ギターを習いに行ってるんですが、そこの先生にも「こんなにすごいギターを学校に持って行ったら駄目だよ」と言われたみたいで。娘からその話を聞いて、そもそも家に安いギターがなかったことを私もそのときに初めて知りました。
――お芝居の話に戻りますが、舞台はどんなときにやりがいを感じますか。
須藤 自分の成長が目に見えて分かることです。課題を渡されて、自分がどこまで行けるかどうかを試行錯誤する。そして、その課題で示されたところまで行けたときに、ちゃんと答えが見えるんですよね。お客さんの前で演じているときにも気づきがあって、自分は違う気持ちで演じていたけど、このセリフでこういう感じ方をするんだと意外な反応も多くて。たとえば笑う要素は全くないのに、いきなり笑いが起きたり。でも、あとで考えてみたら、その前のシーンでフリがあって、それが生きていたんだなと、あとで気付かされるんです。そうやって、お客さんに成長させてもらえることができるのも舞台ならではの醍醐味です。だから私の中で舞台というのは成長の場だし、特訓の場だと思っているので、年齢を重ねても自分の成長の幅を止めたくないので、ずっとやり続けたいですね。
Information
青山メインランドファンタジースペシャル
ブロードウェイミュージカル『ピーター・パン』
ピーター・パン:山﨑玲奈
フック船長:小野田龍之介
ウェンディ:岡部 麟(AKB48)
ダーリング夫人:須藤理彩
タイガー・リリー:江上万絢
【パイレーツ】
スミー:今村洋一、ジュークス:渡部又吁、マリンズ:天野夏実、ヌードラー:藍 実成、スターキー:伊藤 奨、チェッコ:米澤賢人
【ロストボーイズ】
ニブス:德岡 明、カーリー:小熊 綸、スライトリー:阿部美月、ラブル:梶 みなみ、トートルズ:松尾音音
【モリビト】
髙城 徹、住 玲衣奈、ASUKA、古澤美樹、西澤真耶、大津夕陽、大津朝陽、松平和希
ジョン(Wキャスト):東 未結、堀 蒼寿
マイケル(Wキャスト):畠中一花、三田一颯
原作:サー・J・M・バリによる作品を元にしたミュージカル
作詞:キャロリン・リー
作曲:モリス(ムース)・チャーラップ
翻訳・訳詞:福田響志
演出・振付:長谷川 寧
期間:2023年7月25日(火)~8月2日(水)
会場:東京国際フォーラム ホールC
チケット:ドリームシート:おとな・こども 平日/土日共通 9,400円 (妖精の粉付)
S席:おとな 平日8,500円/土日8,900円
S席:こども 平日5,500円/土日5,900円
A席:おとな 平日/土日共通4,800円(紙製VRゴーグル付)
A席:こども 平日/土日共通3,200円(紙製VRゴーグル付)
(全席指定・税込/こども 3歳~12歳)
PHOTOGRAPHER:YUTA KONO,INTERVIEWER:TAKAHIRO IGUCHI,HAIR&MAKE:加藤リーヌ