AERAでの初連載は「新しい挑戦の機会」だった
――連載が始まったきっかけを教えてください。
百田夏菜子(以下、百田) 編集を担当いただいた藤井直樹さんとは以前からご縁があり、長くお世話になっていました。当時は「AERA」で編集を担当されていて、そこでお声がけいただいたのがきっかけです。お話をいただいたときには、川上さん(チーフマネージャーの川上アキラ氏)はとても嬉しかったようで、私の現場に来て直接、伝えてくれたのを覚えています。普段、いない現場に川上さんが来たから何事かと思いました(笑)。

――どのような言葉で伝えられたのでしょうか?
百田 私の顔を見るなり「AERAの連載やるでしょ?」って(笑)。いきなり言われたので何のことかわからなくて「連載?」って思っていたのですが、とにかく川上さんが嬉しそうな顔が印象的ではっきり覚えています。私も昔からお付き合いのある藤井さんとまたお仕事ができることが嬉しかったですし、それが「AERA」という雑誌だったことにも驚きましたし、対談企画というのも初めてだったのでワクワクしました。
――「AERA」という媒体で連載をすることも新境地な印象を受けました。どんなイメージを持っていましたか?
百田 「AERA」は真面目でビジネス寄りのイメージがあって、私とはなかなか結びつかないというか、考えたこともありませんでした。だからこそ「AERA」で連載ができることが私はもちろん、スタッフの皆さんも喜んでくれて。大丈夫かなと思うところはありましたが、新しい挑戦の機会をつくってくださった藤井さんに感謝の気持ちでいっぱいでした。対談の内容も「AERA」だからこその内容になっていると思います。

――タイトルの「この道をゆけば」のとおり、15人のバラエティに富んだ刺激的なゲストを迎えて、人生やキャリアを語る本書ですが、全体を通して振り返っていただけますか?
百田 私が30歳になったタイミングから対談が始まりました。節目の年齢を迎えるにあたり、ゲストの皆様の経験だったり、30代の過ごし方を伺ったりして。大変なことも楽しいこともいろんな経験があったからこそ、輝いているんだって感じることができて、30代、40代、そしてその先の人生も楽しみになりました。なにより、豪華なゲストの皆さんが私と対談するために時間をつくっていただいていること自体に痺れましたし、毎回、心地よい緊張感と高揚感を感じながら対談の時間を大事に過ごさせていただきました。
――豪華なゲストの方々をお迎えするにあたり、百田さんが聞き手として心がけていたことはありますか?
百田 事前にゲストの方の情報をインプットさせていただいていましたが、でも、あえて調べれば出てくる話はしないことが多かったです。調べられる情報はいろんなところでお話しされていると思いますし、ましてやゲストのファンの方は聞いたことがある話だと思います。せっかく私が聞き手になれるので、他愛のないことも含めて、自分が気になったことをたくさん質問させていただくことを意識していました。
――確かに百田さんならではの感性や関係性での質問がたくさんあった印象です。
百田 この話、あまり話したことないんですけど、とか、使えるかわからないですけど、って言ってもらったときは聞き手としては嬉しかったですね。

――綾小路翔さんは氣志團万博やももいろ歌合戦を始め、長い関係性がある方ですが、実はあまり話したことがなかったと伺いました。
百田 そうですね。氣志團さんが主催する氣志團万博には2012年の第1回からずっとご一緒させていただいていますし、ももクロが主催する大晦日のももいろ歌合戦には2017年の第1回からずっと出演いただいています。でも現場では長く話す時間もなくて、何を話そうかなって思っていたら、翔さんがご自身の思いやメンバーとの向き合い方など、深い話もたくさんしてくださって。長いお付き合いがありますが、知らなかったことや意外だったことがたくさんありました。
――この対談で伝えたいことがたくさんあったんですね。
百田 本当にたくさんお話をしてくださって。モノノフさん(ももいろクローバーZのファンの総称)にとっても氣志團さんは身近な存在だと思いますが、新鮮な話がたくさんあるんじゃないかなと思います。何十年も同じメンバーで活動することって、なかなか無いことで。アーティストだけじゃなくて会社とかでも、ずっと同じメンバーって珍しいことだと思います。私はももクロのことしかわからないので、いろんなグループの形があるんだなって思うと新鮮で勉強になりました。
