全員にフロアをコントロールするパワーを持ってほしい

――ウチムラさんの中で、早い段階からRABBITSの一員としてやっていこうという覚悟は決まっていたんですか。

ウチムラ 誘われた時点で挑戦しようという気持ちは強かったです。Coreの音楽を通しての経験も大きいし、たくさんの出会いもある。いろんな友達が増えたり、演奏面だけじゃなくて精神的な成長もあったり。もともと引きこもっていたのもあったから、より自分が豊かな気持ちになったり、周りが幸せになったりというのをめちゃくちゃ感じて。それがきっかけで、自分も音楽で周りに還元したいなという気持ちが、RABBITSの活動を通して強くなりました。

――RABBITSに入って、パフォーマンス面の変化はいかがですか。

ウチムラ めちゃくちゃ変わりました。自分が好きだったジャンルのキーボーディストって、座って演奏に集中するタイプの奏者が多かったんです。でも今はガンガン動くようになりました。

Novel Core MVではショルキー(ショルダーキーボード)も弾いているしね。

ウチムラ いつかライブでもやりたいけどね。

Novel Core ただ弾くだけじゃないパフォーマンスは僕からの提案でもあるんです。最近、RABBITSやNovel Core単体のものだけじゃなくて、外部でもいろんな音楽を作っている中で、いろんなミュージシャンとよくする話があって。「悔しいことだけど結局、音楽ってみんな耳だけで聴かないよね、目で見るものだよね」と。そもそも人間の脳みその構造上、目から入ってくる情報が8割とよく言うし、耳で聴こうとしたところで、ビジュアライズも飛び込んでくる。音も光も屈折だったり空気の振動だったりするわけで。そういう意味でも、歌を上手に歌う、フレーズを素晴らしく綺麗な音で弾くのと同じぐらいパフォーマンスやアクティングって大事なんですよね。本当は意識しなきゃいけないところなんだけど、そこが疎かになっている時期は僕にもあったし、別のミュージシャンのライブを見たときに、それができている人とできていない人とでは、お客さんとして観に行った時ののめり込み方が全然違う。バンドでやる以上、僕がフロントマンとしてアクトするし、後ろに4人がいる構図ですけど、全員にフロアをコントロールするパワーを持ってほしい。そうしたら純粋に5人で5倍のパワーになれる。それを実際にやりたいよねということで、うっちーにはステージングに関して、ライブごとに「こういうことをやってみてほしい」と伝えています。

――そうしたパフォーマンスをすることによって、ウチムラさんはどういう変化を感じましたか。

ウチムラ 全員が「この曲はこういうノリ方をするのか」という共通の認識を持てるんです。たとえばHibikiのドラムの動きを見てタイミングを合わせたり、クマさんと面と向き合ったり。そうやってライブでの共通認識をどんどん増やすことによって、観ているみんなにも伝わるものがあるんです。それでライブの雰囲気も変わるというのは、この1年でめちゃくちゃ感じます。特にニューアルバム『PERFECTLY DEFECTiVE』をリリースしてから、今年の「ビバラ」(VIVA LA ROCK)や「METROCK」でのライブを通して、パフォーマンスに対しての気持ちを一新してやってみたら、如実に見ているみんなのノリが変わったんです。あとで映像を見返しても、客観的に見て全然違うのが分かるくらいでした。

Novel Core Xの反応を見ても、ビバラの後で「KOTAくんがHands upしているのが、見ていてノリやすかった」「うっちーが曲間でずっと飛び跳ねているから、私たちもテンションが上がった」とメンバー名指しで投稿している人たちがいて。ちょうど僕がみんなに「演奏しか見られていないと思ったら大間違いだよ」と話した直後に、それを実践したら、分かりやすくポジティブな反応があったんですよね。僕が中学時代、学校で合唱の指揮者をやったときに同じような感覚があって。自分がリズムを取るだけの指揮をしていたときは、歌もそれなりだったけど、僕がちゃんと表現をしたら歌もこんなに変わるんだというのを感じたんです。思っている以上に人は、目から入る情報で音の楽しみ方も変わるんですよね。