グループでの10年は「間違いじゃなかった」と写真集が証明してくれた

――グループ加入から10年。この写真集は集大成と言える一冊になりましたか?

野村 完璧な集大成だと思います。このタイミングで出せたことも含めて、「10年間頑張ったらこんなことが起こるんだな」と思いました。中学生、高校生の頃の姿も全部世に出ているんですけど(笑)。青春時代はビジュアルに一番迷いがあった時期ですね。でも、試行錯誤があったからこそ今の自分があるので、垢抜けきれていない若い時期に出すより、今の方が自分でも満足のいくものになりました。写真集を出すのが本当に今でよかったなと思います。

――周囲の反響はいかがでしたか?

野村 AKB48グループのメンバーには「写真集なんだけど、写真集らしくない」と言われました。NMB48の坂田心咲ちゃんからは「メイクもばっちりしていて、こんな写真集はいまだかつて見たことがないです。自分もメイクをしっかりしたい派だから、そういうものを出してくれる人がいて感動しました」と言ってもらえました。グラビアを最重視していない「野村実代の本」という感じになったと思います。

――なるほど。では、SKE48への加入から10年で一番成長したと思う部分は何だと思われますか?

野村 責任感ですね。グループに入った当初は何も分からず、ただ“そこにいるだけの人”でした。先輩になるにつれて、だんだん「グループを引っ張っていきたい」という気持ちが芽生えて、ライブでは自分が1番先輩ということもあって、任せてもらえることが少しずつ増えてきましたね。

――責任感が生まれたんですね。後輩メンバーと接するときに心がけていることはありますか?

野村 わりと自信のない子が多いんです。「私、できないです」という子には「何を言っているんだ、やりなさい」とけっこう言いますね(笑)。「じゃあいいよ、私がやるね」じゃなくて「1回やってみなよ、できるよ」と伝えて挑ませます。グループとして成長していくためには個人の成長が必要だと思うので、もっとみんなに夢を語ってほしいし、自信を持ってほしい。だから、ポジティブな気持ちにさせる言動は意識して言っています。

――ご自身も先輩からそうやって教わってきたのでしょうか?

野村 私は「自分は自分」というのが強かったんです。自分から先輩に話しかけに行ったり、一緒にご飯に行ったりはわりと避けていましたね。「自分だけのファンを獲得したい」という強い意志がずっとあったので、「自分は今こうするべき」と考えながらやってきました。自分の中に強い芯がないと、応援してくれる人も不安になってしまうと思うので、そこだけはブレないようにこだわってきました。

――ファッションへのこだわりも強いですよね。

野村 自分が一番輝くものを着たいし、ファンのみなさんには見た目から楽しんでほしいので、どんな現場でも似たような服装にしていません。毎回、ちがうものを着て、ちがう髪型をして、ちがう系統の自分になる。レギュラー出演しているラジオ番組では収録のたびに写真撮影があるんですけど、1回も服が被ったことがないんですよ。10年やっていると見慣れてしまうこともあると思うので、見ていて飽きないように「新しい発見にワクワクしてほしい」というのは、めちゃめちゃこだわっています。

――若い頃のファッションは難しいですよね。迷っている若い皆さんにアドバイスするならどんなことでしょうか。

野村 私は完全に、好きな服以外は着ません。ただ、中学生の頃はどんどん身長が伸びて「どこまで伸びるの?」と不安でした。メンバーより身長が頭1つ抜けていたのを気にして、高いヒールを履かなかったり、洋服の種類も幅を狭めていました。でも当時、グループの先輩だった菅原茉椰さんに「みよまるはなんでその身長を活かさないの? 武器だから絶対に活かした方がいいよ」と言われて、ヒールを履いてみたら世界が変わりました。周りを気にせず、自分のスタイルを貫く。それだけで日々楽しくなるし、自分が1番かわいく見えてくるので「着ていて楽しいものを着る」がいいかなと思います。

――最後に、10年間を振り返って、ファンのみなさんへメッセージをお願いします。

野村 一言では絶対に表せないような色んな出来事があったけど、楽しいことも苦しいこともあったからこそ、今、私のことを見つけてくれているファンの皆さんに出会えたので「何も無駄じゃなかった」と思っています。ファンのみなさんが「押し上げよう」「応援しよう」としてくれたことは間違いじゃなかったんだよって、この写真集が出たことで証明されたかなと思うので、発売をみんなで一緒に喜べている今が本当に幸せです。

Information

SKE48野村実代1st写真集『美しい方程式』

10年間「水着NG」を貫いてきた野村実代が、デビュー10周年を記念してグラビアに初挑戦。撮影地はタイ・プーケット。大人っぽさ全開のカットから、ふだん見せないキュートな表情まで詰め込んだ、本人が制作にも深く関わった渾身の1冊。

撮影:下田直樹
KADOKAWA
本体3,000円+税(A4/128ページ)

野村実代

2003年2月1日生まれ、愛知県出身。2016年、SKE48の8期生として加入。Team S所属で、メンバーカラーは赤。ニックネームは「みよまる」。2021年、28thシングル「あの頃の君を見つけた」で初選抜入り。2022年にはAKB48グループ×Ray専属モデルオーディションで1位となり“Raygirl”として活動。多数のファッションショーに出演するスタイルの良さがSNSで「アイカツ体型」と話題に。2025年よりSKE48現役メンバーによるeスポーツチーム「amshy(アムシー)」のメンバー。

INTERVIEWER:DAISUKE MATSUBARA,PHOTO:KOICHI NOGIHARA