坂東龍汰さんは子どものまま大人になったような心が綺麗な方

――アフレコ中、どういう時にやりがいを感じましたか。

山﨑 アフレコ後に一旦、映像と録った声を合わせたものを、監督・スタッフさんと一緒に見たんですが、血圧が上がったというか、興奮しました。こうやって命が吹き込まれるんだという瞬間に立ち会えた気がして、素敵だなと思いました。

――アフレコには他のキャストさんもいらっしゃったんですか。

山﨑 翼役の坂東龍汰さんとご一緒させていただきました。すでに幼少期の小夏ちゃんの声が入っていたので、その声を聞き込んで、その場で近づけていくという作業でした。

――坂東さんの印象はいかがでしたか。

山﨑 ご一緒したのは1日だけだったんですが、少年のような方で。監督も一緒になって、いきなり床に寝転んで台本を読み出して、私はどうすればいいんだろうと思いながらも、正座して隣に座りました(笑)。それを見て、子どものまま大人になったような、心が綺麗な方なんだろうなと思いました。坂東さんは現場も明るくしてくださって、私がセリフを噛んでしまった時も、笑って励ましてくださって、なんて優しい方なんだろうなと思いました。

――アフレコ前に、坂東さんとお話する時間はありましたか。

山﨑 ほとんどお話する間もなく、そのままアフレコに行ったので、すごく緊張しました。どんな声で坂東さんが来るかも分からなかったのでドキドキでした。

――監督から、こういう声でやってほしいみたいなリクエストはあったのでしょうか。

山﨑 最初は「一旦そのまま自分の声で読んでください」と言っていただいて、その後、幼少期の小夏ちゃんが大人になったら、こんな感じの声かなというのを、二人でお話ししながら決めていきました。監督の中で小夏ちゃん像がはっきりしていたので、そこはやりやすかったです。

――役作りにあたって、参考にしたものはありましたか。

山﨑 直接参考にしたものはないのですが、身近にいる柔らかい声の方を思い出して、一つひとつのイメージを掴んでいきました。でもベースにあったのは、幼少期の小夏ちゃんの声ですね。

――アフレコで戸惑ったことはありますか。

山﨑 台本を見ながらセリフを言う方も多いと思うのですが、私には怖くてできなくて……。映像と台本のどちらを見ればいいのか分からなくなるんですよね。画面には、ここで、このセリフを言うという秒数が表示されるのですが、それを見ながらお芝居をするという器用なことができなくて、事前に映像を全部覚えていきました。

――それもすごいことです!

山﨑 何度も何度もその映像を見て、「これぐらいで次はこのシーンが来るな」というのを感覚で覚えたんです。

――改めて『我々は宇宙人』の見どころを教えてください。

山﨑 ちょっとのずれが、どんどん大きくなっていって、あんなに仲が良かった二人の関係が変化してしまうことが大きなテーマとして描かれています。一つひとつの言葉を大切にしなきゃいけないなと思いましたし、伝えられる時に伝えなかったり、会える時に会っておかなかったりすると後悔するなと改めて感じました。今をもっと大切に生きようという気持ちにさせてくれると同時に、懐かしい気持ちにもたくさんさせてくれる映画なので、自分の青春をたくさん思い出していただけたらうれしいです。